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旅興行
「旅興行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旅興行の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た原因はこうであった。あやつり芝居が夏休みのあいだに、二人が一座を組んで信州路へ
旅興行に出て、中仙道の諏訪から松本の城下へまわって、その土地の或る芝居小屋の初日....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
わからない。始終、泣きたい気持ばかり。名古屋にいるのだ。 早く東京へ帰りたい。
旅興行は、もういやだ。何も言いたくない。書きたくない。ただ、引きずられて生きてい....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
本をくっている男の横顔が、絞って行くように、私の目から遠くに去ってしまう。
「
旅興行に出ると、俺はあいつと同じ宿をとった、あいつの鞄も持ってやったっけ……でも....
「道標」より 著者:宮本百合子
ケスタアが珍しくシーズン外にベートーヴェンの第九シムフォニーを演奏する。それと、
旅興行でベルリンへ来るスカラ座のオペラがききものであったが、どっちも切符はほとん....
「バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
の沈黙の裡に、悪い幻影を掬って、それを追求したのです。そのうち妾達の曲芸団は再び
旅興行へ出ることになって、妾達がモンテ・カルロに出発する前日、妾はペル・※ロンの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の女はたしか忠作のところへ金を借りに来たことのある女である。そうだそうだ、甲州へ
旅興行に出る仕込みのためといって、五十両の融通を人を中に立てて借りて行ったのはあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の熊は比較的に非社会的の傾向を持っているにかかわらず、人に慣れて芸事をよくする。
旅興行の役者や、見世物師は、これにダンスその他を仕込んで人に見せる。 最も強猛....
「見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
ですから、小男のスミスは取残されて路傍に休んでいると、ちょうどそこを通りかかった
旅興行師に拾われて、自分が侏儒に近いのと、根が悧巧者なので、見世物の仕事にだんだ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
君の劇団の物と違いますか」 「これは古い行李ですなア。僕のところでは、はじめての
旅興行で、大方新品、こんなのは無かったようです。しかし、この型の行李は芝居小屋で....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
英という十五、六歳の少女は、五、六年前に旅先で拾って来たのだそうで、なんでも李が
旅興行をして歩いているうち、その頃は今ほどの人気役者ではなかったので、田舎の小さ....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
に、台本をくっている男の横顔が、絞って行くように、私の目から遠のいてしまう。 「
旅興行に出ると、俺はあいつと同じ宿をとった、あいつの鞄も持ってやったっけ……でも....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しい厄年であったに相違ない。まだその上に中村|芝翫は一月二十五日、美濃の多治見の
旅興行先で、法界坊の宙乗りを仕損じて舞台に落ちて、右の足をくじいた。幸いに全治し....
「最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
ならば、ブランコ乗りはそうやってじゃまされずに暮らすことができただろう。そうした
旅興行が彼にはひどくわずらわしかった。興行主はブランコ乗りが彼の苦しみをけっして....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
新作の「妹背山」と「孤城落月」の糒蔵。 ○三月十一日、四代目岩井松之助、北海道の
旅興行中に死す、四十九歳。大酒のため晩年は振わざりしが、壮年時代は団十郎菊五郎の....