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旅行者
「旅行者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旅行者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
んほう》、酔玉楼《すいぎょくろう》、愛媛々《あいえんえん》、――それ等はいずれも
旅行者の僕には支那小説の女主人公にふさわしい名前ばかりだった。
「玉蘭も呼ぼうか....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
の人間ではない。話すことと云い、話し振りと云い、その頃東洋へ浮浪して来た冒険家や
旅行者とは、自《おのずか》ら容子《ようす》がちがっている。「天竺《てんじく》南蛮....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
声は、なおも続く。 「哲学者たり、理学者たり、詩人、剣客、音楽家、また、天界の
旅行者たり。恋愛の殉教者――カムポス・モンテシノスここに眠る」 そして、声が杜絶えた。....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
山地を買収して、近代的な明るい自動車道を切り開き、昔風に言えば関銭を取って自動車
旅行者に明快雄大な風景を満喫させようという趣向だった。だから南北約六|哩の有料道....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
。それも、そもそも伝さんがその事に気づいてからの、大体の計算であって、この奇妙な
旅行者達が、まだ伝さんの気づかなかった先からこのようなことを続けていたのだとした....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ということがわかる。 ヨーロッパにおける茶についての最も古い記事は、アラビヤの
旅行者の物語にあると言われていて、八七九年以後|広東における主要なる歳入の財源は....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ないような珍獣奇獣猛獣のたぐいがあっちこっちにかくれ住んでいて、宇宙をとんでゆく
旅行者を見かけると、とびついてくるのじゃ」 「おじいさん。それはほんとうのこと。....
「海底都市」より 著者:海野十三
わ」 女史は急にこわい顔になって肩をそびやかした。 「この国では時間器械による
旅行者を厳重《げんじゅう》に取締っているのです。というわけは、あまりにそういう旅....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、書いたものをよむだけではわかりません。まったくたとえようのないけしきです。この
旅行者たちたれもやはりそうおもいました。でも――胃の腑はからになっていましたし、....
「小夜啼鳥」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
。 「どうもたまらない、なんていいこえなんだ。」 せかいじゅうのくにぐにから、
旅行者が皇帝のみやこにやってきました。そうして、皇帝の御殿と御苑のりっぱなのにか....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
なかった。ところが、梅田あたりの闇市場では既にして私は田舎者に過ぎない。旅馴れぬ
旅行者のように、早く駅前へ出ようとうろうろする許りである。顔見知りもいない。 ....
「キド効果」より 著者:海野十三
たもので、室内は煙草のひどい煙と、悪食乗客の口臭と、もう随分永く女なしでいる若い
旅行者たちの何というかオトコ臭い匂いとで、ムッと咽せかえるような実に堪えがたい一....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
田島は急いでベッドから半身起し、手を振って云った。 ――駄目ですよ。僕は真面目な
旅行者ですよ。 女は、案外思い切りよくまた扉口へ戻って、云った。 ――あんた、....
「西航日録」より 著者:井上円了
に、大いに喜ぶべく、かつ祝すべきなり。ことに他邦人のいまだ断行し得ざる空前の冒険
旅行者を、哲学館出身者中より出だし、欧米人をして、その後に瞠若たらしめたるは、余....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
四年四月二十五日、快晴。午前七時、木曜島に着岸す。これ豪州の北端なり。検疫および
旅行者の調査あり。この辺り小嶼海中に群立す。月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜の....