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旆
「旆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
図」の前方に正面を張って並んでいる、二基の中世甲冑武者だった。いずれも手に旌旗の
旆棒を握っていて、尖頭から垂れている二様の綴織が、画面の上方で密着していた。その....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
方との分れ目となって、護らねばならぬ筈の徳川｜御連枝たる水藩が、率先勤王倒幕の大
旆をふりかざし乍ら、葵宗家に弓を引こうとしているのだ。 「館！」 対馬守は、い....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
引く簷頭《えんとう》の下、月中の角声馬に上るを催す、わずかに地色を分ち第三鳴、旌
旆《せいはい》紅塵《こうじん》すでに城を出《い》づ、婦人城に上りて乱に手を招く、....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
っていた北条氏であった。エエ面倒な奴、一かたまり引ッコ抜いて終え、と天下整理の大
旆《たいはい》の下に四十五箇国の兵を率いて攻下ったのが小田原陣であったのだ。 ....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
、鎮まりかえっていた。 ただ、かの醤の陣営の目印のような高き望楼には、翩飜と大
旆が飜っていた。 その
旆の下に、見晴らしのいい桟敷があって、醤主席は、幕僚を後....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
連れだってそこを出た。それから杜は、ミチミと房子との二重の名のついた「尋ね人」の
旆を担いで、避難民の固まっているバラックをそれからそれへと訪ねていった。お千は、....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
え死にをした能役者もあった。元大坂の吟味与力の陽明学者の大塩平八郎が飢民救済の大
旆のもとに大坂城代を焼き打ちしたのはすなわちこの頃の事である。江戸三界、八百八町....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
複のところあるだろうがひとえにそれは許して貰いたい、要は、こうして圓朝打倒の大｜
旆《はた》を揚げた人たちはかえって内に外にいつも空しく惨敗を喫することとはなって....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、論判、上下するを許さぬ。これは承知か？ 仙太 へい……。 加多 要は尊攘の大｜
旆《ハイ》の下に、世情一新のための急先鋒となれば足りる。……（突然裂くようにはげ....
「黒岩涙香のこと」より 著者:平林初之輔
あるのだが。 二 黒岩周六〔本名〕といえば、いま生きていたら、大亜細亜主義の大
旆《たいはい》でも振りかざして政府を泣かせることを職業とするムッソリーニ式英雄を....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
大勢は終に滔々として渠らを置去りにした。 かかる折から卒然｜崛起して新文学の大
旆を建てたは文学士｜春廼舎朧であった。世間は既に政治小説に目覚めて、欧米文学の絢....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、論判、上下するを許さぬ。これは承知か？ 仙太 へい……。 加多 要は尊攘の大｜
旆《はい》の下に、世情一新のための急先鋒となれば足りる。……（突然裂くようにはげ....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
それが来るのを、定連は名誉としている。二人共陸軍騎兵中尉で、一人は竜騎兵、一人は
旆騎兵に属している。 中にもどこへ顔を出しても、人の注意を惹くのは、竜騎兵中尉....
「三国志」より 著者:吉川英治
となったものである。 また、黄巾軍の徒党は、全軍の旗もすべて黄色を用い、その大
旆には、 蒼天已死 ｜黄夫当立 ｜歳在 天下大吉 という宣文を書き、党の楽謡部....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
に拠る諸豪も、踵を継いで、これに呼応して、 「羽柴軍を中国から一掃せよ」 の大
旆に拠ってしまった。ここにおいてか、官兵衛が舌頭の無血攻略も、苦心の地盤工作も、....