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族制
「族制〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
族制の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
はことごとく互いに苦しめ合うことを唯一の楽しみにして暮らしているのです。ことに家
族制度というものは莫迦げている以上にも莫迦げているのです。トックはある時窓の外を....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の美しい事は非常で有る、大体の目的は米国の平民主義の共和政治とを嘲り暗に英国の貴
族制度と王政とに心を寄せた者だ、此の様な書は米国で好く言われまいけれど、英国の読....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
で強国に維持されることを極めて便利とする。又財産の私有を制度となさんためには、家
族制度の存立と財産継承の習慣とが欠くべからざる必要事である。これらの外面的な情実....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
等の縱の系列をすべて抱擁し、これが經濟單位であり、且つ生活單位でもあつた。この家
族制度は日本の傳統的美風とされたが、一面非常な不合理をも含んでいた。我等の理想社....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
は君臣上下の別自ら必要たらざるを得ず、ここにおいて貴族の制を生じ僧族の制を生じ、
族制なるものはついに無限の権力をもって公衆に臨む、その社交原則たる左右平等は日に....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
え家族の人達は、どれほど寛大でありましょうとも、どこまでも因習の上に建てられた家
族制度というものを越えない範囲での寛大は、私には――他の多くの類した家の人たちに....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
コブは各々すすけたツヤがあって、一ツの顔ができ上っているのです。 ところが大家
族制で有名なヒダの白川郷の写真を見ると、そこのジイサン連の顔が似たようなコブコブ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
る方をとるのであった。しかし、天罰はかかってその生母たる一女性にあつまる。わが家
族制度の悲しい気風だ。彼女が自害したのはそのためだ。村人たちは彼女の自害を信じて....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
はクゲの流人が多く京言葉が多く残っているという。村の長をスグリといったそうだ。氏
族制度時代の古い言葉だね。クニノミヤツコ、アガタヌシ、村首などのスグリかね。座敷....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
いう行き方になって来たのだが、しかし私の過去四十年の経験から見ると、これまでの家
族制度のうちの見合結婚もなかなかよいものだと思う。これには親が勝手に決めるという....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
から、恋愛までがよほど資本主義の圧迫を受けているのです。あなたたちの時代はただ家
族制度だけと戦ったらよかったのですが、私たちはブルジョア階級と戦わねばならないの....
「お母さんは僕達の太陽」より 著者:小川未明
家庭がみんなそう出来るなら、子供たちは、どんなに幸福なことであろうか。麗わしい家
族制度のためにも、私は、お母さんが、いつも家庭の人たらんこと望むのであります。し....
「近頃感じたこと」より 著者:小川未明
とはできなかったでしょう。 しかし、厳密にいえば、健全なる家庭生活以外には、家
族制度の基礎がありとは、考えられないのであるが、すでに、家庭にしてかくのごとくと....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
忠告しやすいものです。ここの道理を、「兄弟は他人の始め」と言います。 日本の家
族制度上、兄弟愛を特に親子の愛の次に親密のものと考えられる傾向がありますが、その....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
祖の地位を継承するを常とする。ここにおいて境遇が自然に世襲的となる。我が上古に氏
族制の行われた如きは、ことにその著しいものであった。すでに社会に上下の階級があり....