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「旒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
戦争の印としては、ポーランド王スタニスワフの古王宮たるヴィヌラフ宮殿の上に、一|《りゅう》の赤十字旗が、初夏の風に翻《ひるがえ》っているばかりであった。 イ....
クララの出家」より 著者:有島武郎
跪いた。開け放した窓からは、柔かい春の光と空気とが流れこんで、壁に垂れ下った旗やを静かになぶった。クララはふと眼をあげて祭壇を見た。花に埋められ香をたきこめら....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
人宣言と解釈したのです。しかし、ちょっと神経に触れたものがあったので、ひとまず二の旌旗と、その後方にあるガブリエル・マックスの『腑分図』とを見比べて見ました。....
真田幸村」より 著者:菊池寛
あって入りようがない。廻って東門を覗ったが、同様である。内には、六文銭の旗三四|、朝風に吹靡いて整々としていた。 「さては、此処がかの真田が固めの場所か。迂濶....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
隊に先陣させた藩兵達の大部隊が軍鼓を鳴らし、法螺の音を空高く吹き鳴らし乍ら、二|の白旗を高々と押し立ててザクザクと長蛇のごとく勇ましげに進んでいった。 それ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
亭々たるその幹に一本の白旗が結びついて、静かに垂れているのを認める。 「白旗が一《いちりゅう》――音もなく竿にもたれている、なんとなく物々しい」 「おやおや、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》に当らねば埒《らち》が明かんと覚悟した時分、黒灰浦の海岸の陣屋の方に当って、一《いちりゅう》の旗の揚るのを認めました。 そこで組頭は、再び気をしずめて遠眼....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものと覚悟せよ。この絵図面もその方を信じて手渡す、これによって、日月章の錦旗|四《しりゅう》、菊花章の紅白の旗おのおの十を製して薩州屋敷に納めるよう――世間....
小翠」より 著者:田中貢太郎
だろうと思って、腹を立てて帰ろうとした。と、元豊が天子の着るような袞竜の服を着、冕をつけて、室の中から一人の女に推し出されて出て来た。王給諌はひどく駭くと共に....
獄中消息」より 著者:大杉栄
はいって行く。うちの諸君およびその他の諸君によろしく。さよなら。 証拠品の旗三および竿二本を返すそうだから、控訴院検事局まで取りに行ってくれ。きょう上申書と....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
い藁屋根や瓦屋根がごみごみと狭苦しく建てこんで、踏切り番が振るのであろう、唯|一のうす白い旗が懶げに暮色を揺っていた。やっと隧道を出たと思う――その時その蕭索....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
重の石の唐櫃が出て、その中に又黒塗の箱が有り、それには武田家の定紋染めたる旗|一に一味徒党の連判状、異国の王への往復書類などが出たとある。これは又、上野介が小....
一老人」より 著者:犬田卯
衛門の老爺が再びのこのことやって来るのであった。庭先に立てられた「祝出征……」のを、彼はつくづくと見上げていたが、やがてまた、袖と袖の間に顔を埋めてさめざめと....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
りつけ》の壮観を外《よそ》にして、待乳山の老樹|鬱々《うつうつ》たる間より唯|幾《いくりゅう》となき幟《のぼり》の貧しき鱗葺《こけらぶき》の屋根の上に飜《ひる....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
り四時過ぎまで継続せられたがオーストリア軍の死傷は一万、砲百三十一門、軍旗五十五を失い、その捕虜は約一万二千に達した。本戦闘はフリードリヒ大王が三万五千の寡兵....