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旗を振る
「旗を振る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旗を振るの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
。ただ知らぬ人で逢い、知らぬ人でわかれるから結句《けっく》日本橋に立って、電車の
旗を振る志願者も出て来る。太公望が、久一さんの泣きそうな顔に、何らの説明をも求め....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ち入ったりしたが、その音で伏兵のあることが知れた。左手の山の上にも諏訪への合図の
旗を振るものがあらわれた。 山間の道路には行く先に大木が横たえてある。それを乗....
「刻々」より 著者:宮本百合子
出征する従業員を品川駅へ見送りにやらされた。が、その連中は会社側が渡した日の丸の
旗を振ることを大衆的に拒絶し、プラットフォームで戦争反対の演説をやって、メーデー....
「伸子」より 著者:宮本百合子
、一分まえまで、なんらかの関係で金を意味したそれらの紙屑を踏みつけ、歌う、笑う、
旗を振る男女の群集がゆるゆる練っている。事務所の内に人影の見える窓はなかった。 ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
廷を礼し、また走り登って鐘塔に入り徒歩で出で最高の絶頂に上り、金の天使像に坐って
旗を振る事数回、鐘塔に還って騎馬し復《ふたた》び綱を走り降った(ホーンの『机上書....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
は酒を飲むこと、勉強せぬこと、……応援に行かぬこと、……等は悪い、禁酒すること、
旗を振ること、勉強すること、規則を守ること……等は善いというふうに、ぽつりぽつり....
「これから結婚する人の心持」より 著者:宮本百合子
情は、何となし型にはまって、昔ながらの受け身な風で、涙を抑えながら出発を見送って
旗を振る、というようなおさめかたであったように思う。 男の側から気持をそういう....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
顔が鏡を見ているようにはっきり写っている。 男とも別れだ 私の胸で子供達が赤い
旗を振る そんなによろこんでくれるか もう私はどこへも行かず 皆と旗を振って暮ら....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
り自動車旅行に出ていたのだ。そしてあの日どこかで僕等の飛行機を発見して、下界から
旗を振る約束になっていたのだ。僕はそれを注意している筈だったが、秀岡に会ったので....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
うぞ、ドレス・メーカーの春の旅行といった姿である。隣りに乗り込んだ何かわからぬ小
旗を振る団体は、それ一升ビン、それビールだ、酒のさかなだと、まるで華々しく、こち....