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旗手
「旗手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旗手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
きよろめき、卓を押しのけ、手を握り、腕を掴み、胴を抱いた。抱き合った。二十世紀の
旗手どのは、まず、行為をさきにする。健全の思念は、そのあとから、ぞろぞろついて来....
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
《もくうしっぷう》、ただ、ただ上へ、上へとすすまなければならぬ、肉体すでに半死の
旗手の耳へ、妻を思い出せよ、きみ、私め、かわってもよろしゅうございますが、その馬....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
して、行方不明に終ったこと、毛利が徳川の本陣近くまで、肉迫したために、家康の旗が
旗手の手から取残され、槍奉行の大久保彦左衛門がその旗を守って退却したなど、世人に....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
白。 埃及。赤い帽子。青いコウト。灰色のぱんつ。 亜米利加。上、青。下、白。
旗手ワイズミュラア。 ハイチ。黒人、一人。 伊太利。こうと灰色。うすい青のず....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ギリスの方がはなはだしかった。近衛歩兵の第二連隊は五人の中佐と四人の大尉と三人の
旗手とを失っていた。歩兵第三十連隊の第一大隊は二十六人の将校と百十二人の兵卒とを....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
妹のことを老婆に頼んだその後で私は家を出たのであった。孫文元帥の陣中では私は最初
旗手であった。しかし間もなく自分から望んで軍事探偵の任務を帯び窃かに北京へ忍び込....
「私の著作集」より 著者:太宰治
覚えていません。その次が「虚構の彷徨」で新潮社。それから、版画荘文庫の「二十世紀
旗手」これは絶版になったようです。 しばらく休んで、一昨年あたりから多くなりま....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
国心をごまかしたり、偉大な真理に逢着したり、珠子さんに嫌味をいわれたりしながら、
旗手が軍旗を守るように弾丸ヒウ(弾丸が雨のように飛んでくること)の中で友情を守り....
「環礁」より 著者:中島敦
に縦隊を作ってやって来ているのだ。先頭の一人は紙の日の丸を肩にかついでいる。その
旗手が、再び、ヒダリ向ケヒダリ! と号令をかけた。一同が校長の家に向って横隊にな....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
他の侍従(同上。)
もうかくしの中の采の目がわたくしの手をむずむずさせます。
旗手(沈重に。)
質に入れた邸や田畑を受け出します。
他の
旗手(同上。)....
「三国志」より 著者:吉川英治
を、それだけでも思わすに足るものだった。 見てあれば。 その隊伍の真っ先に、
旗手、鼓手の兵を立て、続いてすぐ後から、一頭の青驪にまたがって、威風あたりを払っ....
「三国志」より 著者:吉川英治
は、徐州へ向って、劉玄徳にあたれ」と、命じた。 そして自分のうしろに捧げている
旗手の手から、丞相旗を取って、 「これを中軍に捧げ、徐州へはこの曹操が向っておる....
「三国志」より 著者:吉川英治
上って、呉の旗を立てろ」と、もう占領したものと思いこんでいた周瑜は、うしろにいる
旗手を叱咤しながら、自身も城門の中へ駈けこんだ。 すると、門楼の上からその様子....
「三国志」より 著者:吉川英治
われ、矢風に追われ、なお包囲から脱することができなかった。 高き丘に、夏侯楙の
旗手が立っていて、彼が西へ奔れば西へ旗を指し、南へ駈ければ南へ旗を指していたので....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いた。そして胸にかけていた旗ぶくろの緒を解いて、 「掲げて行け」 と、それを、
旗手の武者へわたした。 ふるびてはいるが、まだ生きていたかのような灰白色の一|....