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「旗揚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旗揚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
った。しかも一度この「河向う」へ落ちて来た江戸ッ子は、二度と再びこの河を越えて一旗揚げた例がない……「河向う」という言葉と「絶望」という言葉とは、場合によって同....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
頭のまえに突きつけて、これを見せたらば諄く説明するにも及ぶまい、われわれは攘夷の旗揚げをするもので、その血祭りに今夜この異人の首を刎ねたのである。迷惑でもあろう....
食魔」より 著者:岡本かの子
の因縁が深いだけに、それを考えに上すことは苦しかった。この撥ぜ開けた巨都の中で一旗揚げる慾望に燃え盛って来た鼈四郎に取り、親友でこそあれ、他人の伯母さんを伯母さ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
が上場された。その年の七月、かの川上音二郎君が私をたずねて来て、新たに革新興行の旗揚げをするに就いて、維新当時の史劇を書いてくれと云った。私は承知してすぐに「維....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
旦那どんも手を出したが皆な損ばかりして、段々|身代を悪くしたんだア、するともう一旗揚げねえばなんねえと云って、田地も家も蔵も抵当とやらにして三千円の金を借り、其....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
万円|拐帯して、留守中の家族と乾分の手当や、のっぴきならない負債の始末をして、一旗揚げるつもりで上海へ走るところであった。当分|潜っていて、足場が出来次第後妻や....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》をうかがいました。 「そりゃ拙者にもわからん、その若いのを生捕《いけど》って、旗揚げの軍費を調達させた当人に聞いてみるよりほかはなかろうよ」 「では全く、殿様....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
手で、近頃はどこへ行っても流行《はや》る、徳川の御用金だとか、勤王《きんのう》の旗揚げの軍備金だとか言って、ところの物持ちをゆするのだ、それがこの山奥までやって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
来て飲みながらの話、 「親方、おかげさまで全く助かりました、近いうち両国でまた一旗揚げる都合ですから、どうぞ御贔屓《ごひいき》を頼みます」 「それはまあよかった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いなさるけれども、わたしなんぞはそうではございません、それを資本《もとで》に、一旗揚げてみようというのでございますから、全く心がけが異《ちが》いますよ」 「全く....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
那くらい好い性質の人で、旦那くらい又、女のことに弱い人もめずらしかった、旦那が一旗揚げると言って、この地方から東京に出て家を持ったのは、あれは旦那が二十代に当時....
生前身後の事」より 著者:中里介山
で進んで来たのだ、そのうちに沢田は我慢しきれず大阪で成功した意気込をもって東京へ旗揚げに来た、沢田としては最初に大菩薩峠をもって来たかったのだろうけれども我輩は....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
幾羽の鷺が翅をひろげて飛びかうようにも見られた。赤松律師則祐が初めに宮方となって旗揚げをした時に、この姫山の古城を修理したのであるが、建武中興の後に赤松は武家に....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ことにする。大道具もたたんで汽車に積んでゆくつもりである。劇は新旧二組にわかれて旗揚げをする。新は川上貞奴や深沢恒造などで九月から本郷座で開演し、旧は左団次、寿....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
築落成し、沢村訥子、沢村田之助ら出勤。 ○七月、書生芝居の山口定雄一座、市村座に旗揚げをなし、これも相当の成績を収む。 ○七月、歌舞伎座にて円朝の「牡丹灯籠」を....