既倒[語句情報] » 既倒

「既倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

既倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
たら、五つになる女の子が「御かあ様、猫も随分ね」といったので狂瀾《きょうらん》を既倒《きとう》に何とかするという勢でまた大変笑われた。人間の同情に乏しい実行も大....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
人々は、甚之助を取り巻いた。 甚之助は、声をひそめ、 「藩論が決った今、狂瀾を既倒にかえすは、非常手段に出るほかは、ござらぬ。明日の出兵を差し止める道は、今夜....
雛妓」より 著者:岡本かの子
の間に家系も絶えんとし、家運も傾きかけた間一髪の際に、族中より選み出されて危きを既倒に廻し止めた女丈夫だという。わたくしの名のかの子は、この女丈夫を記念する為め....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
めて簡単な保守主義で、准后親房のような達識ではなかった。この大勢を看破せず狂瀾を既倒に回さんとのみ考えた。して見ると日野家の出なる義政夫人を母とし、この兼良の教....