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「既存〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

既存の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
に進歩を欲する。潤色(elaboration)を欲すると共に創造を欲する。平安は既存の事体の調節的持続であり、進歩は既存の事体の建設的破棄である。潤色は在るもの....
人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
て」書いた一文は、はなはだ暗示にとんでいる。彼は云っている。「文学者や思想家が、既存の社会通念に無批判に服従することでのみ仕事をすべきだとする考えは、人類に進歩....
平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
位的に独立の主体として解釈している結果である」とある一節を引いて、社会の一部には既存の事実であることを証明して置きます。なお、農家と商工業界との女子にも、今日の....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
だ日本の『源氏』ではなかった。そもそも鎌倉時代には、いろいろな型の文化が芽ざし、既存の文化と相競わんとしたもので、まだ『源氏』をもって日本文学唯一の典型とするま....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
らねばならず、それを投じたからといって果して収支償うかどうかが疑問である。しかも既存の同業者に与える打撃も相当多かろうと思う。かように考えると、いい加減で仏心を....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
額は純粋国民利潤である。もし私が新工業を起すならば、それに使用される人間は、国の既存の生活資料の基金から養われなければならず、その価値は、純粋国民利潤を評定する....
序に代えて人生観上の自然主義を論ず」より 著者:島村抱月
そのものを呪いたくなる。 自分は何らの徹底した人生観をも持っていない。あらゆる既存の人生観はわが知識の前にその信仰価を失う。呪うべきはわが知識であるとも思うが....
著作権の問題」より 著者:伊丹万作
、したがつて著作権もないのである。もつとも役人や法律家にいわせれば、映画の場合も既存の著作権法に準じて判定すればいいというかもしれないが、それは映画というものの....
法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
いている。 次に、現在行われている多くの教科書を見ると、一方において裁判は必ず既存の法によってなされねばならないと言っていながら、法令の解釈から出てくるのでは....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
、幼年期に於ける革命的精神の総称である。これは独断では無い。歴史を調べるとよい。既存のものを否定するという所から出発しなかった革命は、一つとして存在しなかった。....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
の諸仏を見てから、正成の首塚、建掛ケの塔の辺りに立つ。ここで得たものは、それらの既存の遺物よりも、正成一族や和田氏その他の近郷武士が、この自然と伽藍に拠って、何....