既成作家[語句情報] »
既成作家
「既成作家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
既成作家の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
つつある若者が、芸術と生産の間にブルジョア文化がもっていたような分裂へ逆転して、
既成作家が揚棄しようとしている欠点を自分達の文学修業の出発点としたりするようなこ....
「文学の大衆化論について」より 著者:宮本百合子
移ろうとしている。しかし、このことは、小林秀雄氏が何処かで云っているように、単に
既成作家、評論家が今の調子をつづけて円熟し、ものわかりよくなった結果として、年齢....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
が、言葉どおりの意味での新進ではなく、過去数年の間沈滞して移動の少なかった純文学
既成作家に場面を占められて作品発表の機会を十分持ち得ないでいた人々であり、長年の....
「今日の文学と文学賞」より 著者:宮本百合子
ジャーナリズムの規模の飛躍的な拡大となり、一方に円本時代を現出した。そして当時の
既成作家の大部分が、円本の氾濫によって所謂《いわゆる》金もちになり、多少の資産を....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
としては未曾有の大広告、大競争をして予約を集めたいく種類かの全集によって、多くの
既成作家が、彼等の単行本からの印税では嘗て獲たことのないぐらい纏った金をとった。....
「誰のために」より 著者:宮本百合子
争協力の理論としてあらわれた。文学では、文学の階級性を否定しようとする幅のひろい
既成作家と旧プロレタリア作家の動きとしてあらわれたのであった。 このように、歴....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
し、あるいは新しい社会への転換に伴う現象的影響で溌剌と亢奮を示した古い社会からの
既成作家たちが、彼ら自身の習慣に戻ったのだ、とも見られる。つけやき刃なら、それが....
「一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
に相当のギャップを持っていることがはっきり見えているわけです。こういうふうにして
既成作家のカムバックということにしても文学的カムバックが比較的少なくて、ジャーナ....
「現代文学の広場」より 著者:宮本百合子
との複雑な基本的諸問題をふくんでいる。民主的な文学の陣営に属しているいくたりかの
既成作家の文学活動がそのよくない影響によってそういう結果をひき出しているという強....
「作者の住む世界」より 著者:豊島与志雄
新しい世界に住む作家が出て来なければいけない。いくら新進作家が出て来ても、いくら
既成作家が円熟していっても、彼等の住む世界が変らない限りは、もしくは彼等の住む世....
「傍人の言」より 著者:豊島与志雄
ロギーなんてものは、創作に於ては、やはり一種のポーズに過ぎないのだ。ブールジョア
既成作家が、特殊な見方、特殊な取扱方、特殊な表現、そんなものに囚われて力み返るの....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
活当時、すでに多くの職業雑誌に作品をのせ、立派に一人前に通用していたから、すでに
既成作家と認め、芥川賞をやるに及ばぬ、という意見に全員一致していたからである。 ....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
が、作品に於ては、現実は歪曲され、愛国主義は鼓吹された。自然主義運動勃興以前の各
既成作家の行きづまりは、恐ろしく、水っぽい戦争小説の洪水をもたらした。それは、後....