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「日の経〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日の経の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ち》に年が改まりました。私は勿論、あの第二の私を忘れた訳ではございません。が、月日の経つのに従って、私の恐怖なり不安なりは、次第に柔らげられて参りました。いや、....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
時間の経過は、この事件の解決案を要求してやまない。全世界に亙る読者と聴取者とは、日の経つに従って焼けつくほどの熱心さを以てそれを新聞社や放送局へ求めるのであった....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
揃えてもらい、飯の炊き方まで手を取らないまでにして世話してもらったのであるが、月日の経つに従い、この新夫婦はその恩義を忘れたかのように疎くなった。お貞は、今に至....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
――だがこんな仕事は、せいぜい一と月もやれば、いやになるものだった。 しかし月日の経つのは早いもので、そのうちに刑務所のお正月を、とうとう五度、迎えてしまった....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
硫黄島に上陸された。 ◯十五、十六、十七、十九と五日間のうち四ヵ日空襲つづきで、日の経つのが速いこと。 二月二十五日(土) ◯硫黄島も激闘、マニラも激闘。徹ち....
ある抗議書」より 著者:菊池寛
た。その中に、警察の方でも、新しい事件が起れば、その方へも力を割くと云う訳で、時日の経つと云うことは犯人逮捕の可能性を段々、少くして居るようでありました。私は、....
獄中消息」より 著者:大杉栄
上り下りの汽車の響きまでがいやに帰思を催させる。したがって始終気も忙しなく、また日の経つのもひどく遅く感ぜられた。しかし、こんどはそんなことは夢にも思わず、ただ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
時いろいろの臆説を伝えられたが、結局はヒステリーということに帰着して、その噂は月日の経つに連れて諸人の記憶からだんだんに薄らいでしまった。相原の妻の横死は、夫が....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
、どんなふうにやるかと思って、わざとなにもかもほうって、出かけました。けれど、今日の経験で、みなさんは、家をたのしくするには、めいめいが、受持の仕事を忠実にやら....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
地で暮していますと、そこに二|羽の雁がやって来ました。それはまだ卵から出て幾らも日の経たない子雁で、大そうこましゃくれ者でしたが、その一方が子家鴨に向って言うの....
この握りめし」より 著者:岸田国士
たりか。天才は気狂いと紙一重なんだよ、信濃屋さん」 「そうかも知れん。しかし、今日の経済事情はですよ、増田さん、あの岡本某なる三文絵かきが天下に名を出すまで、誰....
良夜」より 著者:饗庭篁村
発に働きしゆえ、大いに一同に愛敬せられ、思いの外の学者なりと称えられたり。 月日の経つは活字を拾うより速かに、器械の廻るより早し。その年の夏となりしが四五月頃....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
いつまでも円く治ってゆく筈はなかった。もともとが金を目的に貰った婿であるから、月日の経つに従ってお常は又四郎を邪魔にし出した。お熊は勿論彼を嫌っていた。忠七も蔭....
人間性の深奥に立って」より 著者:小川未明
小学校の教育が多分に精神的要素をもっていることは明かである。 小学校の教師も今日の経済組織の下に生活していては、それが職業化することは止むを得ぬ事であろう。と....
月と海豹」より 著者:小川未明
豹に渡してやりました。 海豹は、その太鼓が気に入ったと見えます。月が、しばらく日の経った後に、このあたりの海上を照らした時は、氷が解けはじめて、海豹の鳴らしている太鼓の音が、波の間からきこえました。....