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「日取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
ではない人でしたから、釣れなくてもいつもの通りの機嫌でその日は帰った。その翌日も日取りだったから、翌日もその人はまた吉公《きちこう》を連れて出た。ところが魚とい....
冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
れはいつになっても変改《へんかい》されない。そしてはじめ心に決めていた都会へ帰る日取りは夙《と》うの昔に過ぎ去ったまま、いまはその影も形もなくなっていたのである....
黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
頂いた催眠剤は二回分あった訳ですな」 「そうです」太田医師は直ぐうなずいて、「当日取りに来たのでしたから、二回分あった筈です」 「すると、残りの一回はどうなった....
私の父」より 著者:堺利彦
日を記しておくのだから、およそ何日間であったか、それは忘れたけれども、大体成熟の日取りになって、父が小首を傾けながら爪の先で弾いて見る。コンコンカンカンというよ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
たのは五月中旬のことであった。江戸における上屋敷は芝三田の四国町にあったが予定の日取りに少しも違わず一同首尾よく到着した。 一行の中には葉之助もいた。彼にとっ....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
を働いてくれた人達の慰労会をすることでした。彼は私の手料理を望みましたので、その日取りの前日に、私はOと一緒にその材料の買い出しに出かけました。食物に飢えたOの....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に指定の日までが短くなったために、お金の工面に四苦八苦いたしまして、脅迫者宛てに日取りに間隔をおいて下さるようにと杉山さんから依頼の手紙をだしていただいたほどの....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
霊術師をよびよせる段どりまで漕ぎつけたわけです。大和の吉田八十松と手紙で往復して日取りも定まった。そこで後閑サンは大和へ急行して例の大荷物を造り、大和の吉田八十....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
である。 と、中斎は静かに訊いた。 「例の物を平野屋が江戸へ送る、ハッキリした日取りは解って居るかな?」 「それはまだ不明にございます」 「是非とも探って確か....
火の扉」より 著者:岸田国士
造りと運搬の指図をしに来るから、残りの金はその時にとはつきり言い、娘は父親とその日取りについて相談し、 「でも、こちらのご都合は? 一日二日、どつちになつてもか....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
老人が病床に横わると、即日といわず、即時から親戚の者共が大騒ぎを始めた。花を毎日取りかえる者があり、銀座裏の上方料理のうまい家から、凝りに凝った料理を作らせて....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
八八〇)をおえて後、まだ自分たちと同じく蠣殻町の父の家に住居のころ、一六か三八か日取りは記憶せぬが月に数回、師を聘して正式に茶の湯の道を学んだのが始めで、教えに....
妖怪談」より 著者:井上円了
当地に滞留いたしておらねば彼は帰らぬので、見ることができませぬ。しかるに、帰朝の日取りもきめあれば長々はとどまられませぬから、遺憾ながら、このことは知ることを得....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
るようなこともある。勿論、幾らかの祝儀をやる。そうして、何日頃に見物にゆくという日取りを予約して出かけるのである。好い客先へは若い者をよこさず、茶屋の女房などが....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ズン・ラマも帰って居られたから手紙を渡した。サラット師は返事を書いて置くから明後日取りに来いという話であったけれども、私は再びサラット師の所に行くことが出来なか....