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日商
「日商〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日商の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
なかったのも、畢竟《ひっきょう》は縁日の御蔭なんだ。
「往来にはずっと両側に、縁
日商人《えんにちあきんど》が並んでいる。そのカンテラやランプの明りに、飴屋《あめ....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
に日曜、祭日と紋日《もんび》が続いて店を休むわけに行かず、てん手古舞いしながら二
日商売をしたものの、蝶子はもう慾など出している気にもなれず、おまけに忙しいのと心....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ものは震災後ズッと減ったので、縁日物と云っても馬鹿に出来なくなった。 こんな縁
日商人は上等のところを一つ売れば、二三日乃至一週間は楽に喰えることが、品物のタネ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んはこの裏の三軒目ですよ」と、店で姫糊を煮ている婆さんが教えた。 「勘次さんは毎
日商売に出ていますかえ」 「なんだか知りませんけれども、この十日ばかりはちっとも....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
逢った。雨も幸いに小歇みになったので、泥濘の路を踏んで香を献げに来る者も多い。縁
日商人も店を列べている。大道芸人の笙を吹くもの、蛇皮線をひく者、四つ竹を鳴らす者....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はじめられた燈籠《とうろう》が、おのずから地蔵堂の前へ人を導き、沿道には早くも縁
日商人連が近在から出て来て、店を張ろうという景気です。 地蔵堂に参拝すると、ま....
「置土産」より 著者:国木田独歩
日の晩お絹に話しそこねて後はわれ知らずこの女に気が置かれ相談できず、独りで二日三
日商売もやめて考えた末、いよいよ明日の朝早く広島へ向けて立つに決めはしたものの餅....
「香奠」より 著者:豊島与志雄
ると、不思議なほど貧弱な台所です。田舎では大饑饉の折にしか見られないことです。一
日商人が来なければ、一家中一日饑えなければなりません。而も、そういう貧弱な台所の....
「馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
戸中期に木刀で石を割ったという念流の話も自慢にはならないのである。 竹割りも縁
日商人が客寄せにやってることで、武道の奥儀と関係のないものだ。思うに、江戸中期に....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
か哀れで為方がなかったものである。また徳川時代に一時禁煙令の出たことがあった。或
日商人某が柳原の通をゆくと一人の乞丐が薦の中に隠れて煙草を喫んでいるのを瞥見して....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
様でございます」「へえどうしておれが不思議だ?」「絹商人と振れ込みながら、毎日毎
日商売もせず、贅沢に暮らしておいでゆえ」 「ふん、何んだ、そんな事か」吐き出すよ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
だった。 土地から蝋燭代を貰って景気を助《す》けに出る棟梁株《あたまかぶ》の縁
日商人に五種あって、これを小物、三寸、転び、ぼく、引張《ひっぱり》とする。小物と....
「祭の夜」より 著者:平林初之輔
にして、ごみだらけのアイスクリームや、冷し飴や、西瓜《すいか》などを売っている縁
日商人は、売れ残りの品をはやくさばいてしまおうと思って、いまだに声をからして客を....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
僧共も首を縮めて口をおさえる。) 長次郎 さあ、早くしろ、早くしろ。 庄八 四五
日商売を休んだので、みんな怠け癖が附いてしまやあがった。 小僧 (声をそろえて。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
事が一大原因である事を忘れてはならぬ。持久戦争に於ては特に目前の戦況に眩惑し、縁
日商人の如く戦争目的即ち講和条件を変更する事は厳に慎まねばならぬ。第一次欧州大戦....