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「日坂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日坂の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
しいまま、東海道行きは、間もなく中絶してしまった。ただときどき小夜の中山を越して日坂の蕨餅《わらびもち》を食ってみたいとか、御油、赤阪の間の松並木の街道を歩いて....
行人」より 著者:夏目漱石
ほっつき歩くだなんて、第一《だいち》言葉使からしてあなたは下品よ。――好いわ、今日坂田さんの所へ行って、兄さんの秘密をすっかり聞いて来たから」 お重は兄の事を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
宿《しゅく》のあいだを流れています。その金谷の宿から少し距《はな》れたところに、日坂峠というのがあって、それから例の小夜《さよ》の中山《なかやま》に続いているん....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
な男で、只腕を磨く一方にのみ身を入れて居りますから、外見も飾りもございません。今日坂倉屋へ注文の品を納めにまいりますにも仕事着のまゝで、膝の抜けかゝった盲縞の股....
丹下左膳」より 著者:林不忘
つ目か、わからない。 一、秋元淡路守殿御壺、銘《めい》福禄寿《ふくろくじゅ》、日坂宿手前、菊川べりにて。 一、大滝壱岐守殿おん壺、春日野《かすがの》の銘《め....
」より 著者:宮本百合子
んでいる。 藍子は、一寸|躊躇《ちゅうちょ》していたが、元気よく駆けるように大日坂を下り、石切橋から電車に乗った。 尚子の処に、思いがけず清田はつ子、森鈴子....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ったとて感心しいる人もある故、一言し置く。 『日本紀』に日本武尊東夷を平らげて碓日坂《うすひさか》に到り、前日自身に代って水死した弟橘媛《おとたちばなひめ》を追....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
、まりこ、岡部、ふじ枝、島田、大井川を渡って、そこからまた駕籠《かご》、かなや、日坂、で、掛川である。太田摂津守五万三十七石の城下で、江戸から五十五里あまりだ。....
日和下駄」より 著者:永井荷風
と並行する金剛寺坂《こんごうじざか》荒木坂《あらきざか》服部坂《はっとりざか》大日坂《だいにちざか》などは皆|斉《ひと》しく小石川より牛込|赤城番町辺《あかぎば....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とくうまく進みました。ちょうど三月初めっ方にカトマンズを出て山の中を西北に進み一日坂を登ってはまた一日降るというような都合で、里程およそ八十五里、十日の日数を経....
指環」より 著者:田中貢太郎
ていた先輩を起して旅費を借り、小石川原町の下宿へ帰るつもりで、十二時近くなって大日坂まで来たところで、大きな雨になったので、坂をあがりつめた処にあった家の簷下へ....