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「日奥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日奥の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
こころ」より 著者:夏目漱石
う苦しみを人知れず感じたのです。 その内《うち》年が暮れて春になりました。ある日奥さんがKに歌留多《かるた》をやるから誰《だれ》か友達を連れて来ないかといった....
虫の生命」より 著者:海若藍平
炭焼きの勘太郎は妻も子も無い独身者《ひとりもの》で、毎日毎日奥山で炭焼|竈《がま》の前に立って煙の立つのを眺めては、淋しいなあと思っており....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
われて、何となし世間と隔てられてしまった。それでわれ知らず日蔭者のように、七、八日奥座敷を出ずにいる。家の人たちも省作の心は判然とはわからないが、もう働いたらよ....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
ない貴男のおすがたを見るために、いくたび父を門口に立たせた事でしょう。でも毎日毎日奥の間の障子のかげから顔だけ出して、貴男の来られるのをいつまでも待ち続けている....
置土産」より 著者:国木田独歩
願いますとのことなり。幸衛門は多分塩の方の客筋ならんと早速まかり出でぬ。 次の日奥の一室にて幸衛門腕こまぬき、茫然と考えているところへお絹在所より帰り、ただい....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
ど自分の観賞に誰も共鳴してくれる者がなかったので、まことに不満でいたところ、ある日奥医師が六人打ち揃って、拝診に伺候した。 当時、将軍家の奥医師というのは三十....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
我が古代史上の最も著しい事実であります。しかしそれはどうなってしまいましたか、今日奥羽地方の何処を尋ねてみましても、そんな民族に属すと自認するものは一人も住んで....
食道楽」より 著者:村井弦斎
だそれを賞翫《しょうがん》しおわらざるに別の小皿を食卓の上に載《の》せ「これも昨日奥さんにお話し申した百合《ゆり》の梅干和《うめぼしあえ》です」客は一々箸を着く....