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日射病
「日射病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日射病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
燬くがごとく、さすが神州海国男子も少々|辟易、もっとも同僚士官及び兵のうち八九名
日射病に襲われたる者|有之候えども、小生は至極健全、毫も病室の厄介に相成り申さず....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
の周りには、ひまわりの花が黄色い焔を吐いている。この花の放つ香気には、何となしに
日射病の悩みが思われる。 町は、絶えず山から下りる人、登る人で賑わっている。さ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
れながら落馬した時、馬自分動けば主を害すと知りてたちまち立ち止まるを目撃し、また
日射病で落馬した騎手の傍に立ちて、その馬が守りいた例を聞いた。また自分ごく闇夜乗....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
* 森山が、疲労と睡眠不足との身体を炎暑に煎りつけられて、
日射病系の急性|霍乱で死んでから、そこの小作人達は、代る代るに水揚げ水車を踏んだ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
した。彼はわたしのことを聞いたので、下士は私の快くないということを話して、たぶん
日射病か何かに罹かったのであろうと言うと、彼は悩ましげに見えたそうです。 わた....
「鑢屑」より 著者:寺田寅彦
か、あるいは古ぼけた靴をはいているような気がする。 四 馬が
日射病にかかって倒れる、それを無理に引ずり起して頭と腹と尻尾を麻縄で高く吊るし上....
「ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
白い球を凝視していると芝生全体が自分をのせて空中に泛んでいるような気がしてくる。
日射病の兆候でもないらしい。全く何も比較の尺度のない一様な緑の視界はわれわれの空....
「丘の上」より 著者:豊島与志雄
うに見えた。 真夏の光が、凡てを押っ被せていた。 「あら、また一人……。」 「
日射病にやられて倒れたのです。」 「死んだんでしょうか。」 「さあ……。」 「ひ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
かみ》さんの大きな麦稈帽子《むぎわらぼうし》を頭の上に紐《ひも》で結わえつけて、
日射病にかかるといけねえなどと言っていた。エークスのクーグールド結社に属する青年....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
羅な旅行をはじめる。信仰の激しさが、旅行の危険よりも強い。そこで、食料の欠乏や、
日射病や、疫病で、沙漠の上へバタバタ倒れる。その屍体をふみこえて、狂信の群がコー....
「ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
通巡査の大|日傘《ひがさ》、労役牛の汗、ほこりで白い撒水《さっすい》自動車の鼻、
日射病の芝生《しばふ》、帽子のうしろに日|覆布《おおい》を垂らしたシンガリイス連....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ると、まるで玉蜀黍《とうもろこし》の茎《くき》のようにやせた百五六十歳の老人が、
日射病にやられて苦しんでいるのですヨ。そこであり合せの兎の足で喉を撫でたり、蓮《....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
しく、わずかに檳榔樹くらいを見るのみ。ゆえに、日光ただちに赤土に反射し、人をして
日射病を起こさしむるの恐れあり。市外の山麓渓間に入れば、多少の樹陰ありて、涼をい....
「撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
朝鮮語のできるフェロン師の番だ。うまく説教したと見えて、やがて指揮官は、おりがら
日射病で倒れた「護衛隊」の一人のために、山駕《やまかご》を心配するという変り方だ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ければならない。なれないことでもあり、精神、肉体の両方から襲ってくる疲労で、私は
日射病にかかって寝込んでしまった。とうてい土木のような激しい仕事は向かないとあき....