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日待ち
「日待ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日待ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
やはり昨夜のように、電話でもにやにや笑っている容子《ようす》で、「まあ、もう二三
日待ち給え。あの婆が相手じゃ、電話だって油断がならないからね。じゃいずれまた僕の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ことを知っている以上、誰かが代って受け取りにくる筈である。孫十郎は首を長くして毎
日待ちわびていたが、どこからもそれらしい人は来なかった。もしや店の名を忘れたので....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
のが残念だよ。あいつをもつと厳しくせめなけりや第一方針が立てられん。しかしもう一
日待ち給え。明日の、そうだ、夜になればいくらかはつきりするだろう」
あいつとは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の男が、火を持って来てくれました。
それに、たずねてみると、なあに、明神様のお
日待ちがありますんで、そのくずれでございますよと、要領を得たような、得ないような....
「源氏物語」より 著者:紫式部
性に持っている愛などはさめて淡《うす》いものになっていくであろう時、今のように毎
日待ち暮らすことも、その辛抱《しんぼう》に命の続かなくなることであろうと、それで....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らから進んでジャンナン親子に会おうとする手段を差し控えた。そして来もしない者を毎
日待ち受けた。彼はスイスへ出発しなかった。夏じゅうパリーにとどまった。自分がばか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
スをじっとながめた。
次の日、彼らはリュクサンブールにこなかった。マリユスは一
日待ちぼけをくった。
晩になって、彼はウエスト街に行き、四階の窓に燈火《あかり....
「在学理由」より 著者:豊島与志雄
とくらい分ってるだろうじゃないか。」 「私は急ぐんですけれど……。」 「まあ二三
日待ち給え、考えておこう。」 そんなことで、李は帰っていったが、三日後にまたや....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
五月という月がもう始まっていたので、私は、出発の日取りを決めてよこす手紙を毎
日待ちもうけたが、そのときアンリが、私が長いこと住んでいた国にじかにさよならを告....
「日記」より 著者:宮本百合子
る。 七月三日(月曜) 「盗難」を書く。非常に暑くなった。 中公からの返事を一
日待ちぼうけをして仕舞った。 七月四日(火曜) 午前中中公から電話で大変いそが....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
ねど、ともかくもわれも往くべし、せっかく急ぐべけれども支度《したく》するまで一両
日待ちくれよ」 女房は青くなれり、佐太郎は涙ぐみ、「過《あやま》てり過てり、告....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に帰りしが、後に聞けば、同氏は当日余の来たるを知り、自宅にて特に日本食を整え、終
日待ち設けおられし由。同氏の宅を訪わざりしは実に遺憾なり。 一水二条貫遊。 (水....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ることを得む。
汝達を揺り弄ぶ波は、
恋をもとはにならしめねば、
靡く夢の覚めむ
日待ちて、
おだしく陸へおくり返さむ。
ドオリス族
めぐしき童等。われ等....
「世間師」より 著者:小栗風葉
る。どうしてももう秋も末だ、冬空に近い。私は袷の襟を堅く合せた。 「ねえ君、二三
日待ちなせえよ。きっと送るから。」と船に乗り移る間ぎわにも、銭占屋はそのことを誓....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
彼はいった。 椅子にもたれた男は唸るような声で、 「潮がひくかもしれん。また一
日待ちぼうけだ。」 「バーチントンまでつれて行ってもらって、あすこから汽車にのっ....