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「日掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
、丸亀にいた頃、一度遊びに来いとハガキを貰ったことがあった。 東京駅に着き、半日掛って漸く荒川放水路近くの木下の住いを探し当てた。弁護士になっているだろうと思....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
らしく、煙草から煙草へ火を吸い移すのだ。瞬く間に一箱を平げてしまうその早さに、一日掛って一箱がやっとの豹一はあきれてしまった。が、豹一が注意をそそられたのは、そ....
世相」より 著者:織田作之助
の原稿どこにあるか知らんか。『十銭芸者』――いつか雑誌社から戻って来た原稿だ」十日掛って脱稿すると、すぐある雑誌社へ送ったのだが、案の定検閲を通りそうになかった....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
川を養蟲園まで送り届け、人を食い殺す様な毒蜘蛛の巣をも見よう、爾するには一日や二日掛かるかも知れぬ。家では定めし叔父も秀子も気遣って、余の紛失を前のお浦の紛失と....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
双紙でも同じ事で、別して芝居などは早分りがいたしますが、朝幕で紛失した宝物を、一日掛って詮議を致し、夕方には屹度出て、めでたし/\と云って打出しになりますから、....
貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
た面倒だの愛情などを、取って行かれるのがよけい腹立たしかったのである。 で、一日掛りで、一番よく無くなる南瓜に一つ一つ、大きな大きな番号をつけた。 ふくれ返....
風流仏」より 著者:幸田露伴
たりと小行李とく/\小刀取出し小さき砥石に鋒尖鋭く礪ぎ上げ、頓て櫛の棟に何やら一日掛りに彫り付、紙に包んでお辰|来らばどの様な顔するかと待ちかけしは、恋は知らず....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ら……」 由「旦那、私も少し助けますよ十分の一……一度にはどうも出来ませんから、日掛に追々入金をいたしますが、どうか身請をして上げて下さい」 幸「關善さんへは帰....
明日」より 著者:井上紅梅
背負って、後ろには王九媽が立っていた。 おお、彼は棺桶を舁いで来たのだ。 半日掛りでようやく棺桶を蓋することが出来た。單四嫂子は泣いたり眺めたり、何がどうあ....
奇巌城」より 著者:菊池寛
あのエイギュイユの秘密を探し出すまでには、まだまだ幾年掛るか分らない、俺だって十日掛ったよ。このアルセーヌ・ルパンだってさ。君なら十年はきっと掛るね。俺と君とは....
日記」より 著者:宮本百合子
毎日、毎日思うより幾分の一外仕事の出来ない日を送って居る事は辛い。 今日から三日掛って、「お久美さん」を書き上げなければならないと思うので、九のすっかりと十だ....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
様へ御参詣で」 羽田の弁天と云ったら当時名高いもので、江戸からテクテク歩き、一日掛りでお参りをしたもの。中には二日掛ったのもある。それは品川の飯盛女に引掛った....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
一番匂いのよさそうなのを選んではヌケヌケとつかった。 「そういう私も、あの時分は日掛けの金が払えなくって家へ帰れず、本間さんの二階へ転がり込んでいたんですが、ね....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もちろんよく乾いて居るヤクの糞を入れると火が早く出来るがどうかして湿って居ると半日掛っても出来ない。それで非常に困難する事があった。ヤクですが、それは北海道で馬....
放浪」より 著者:織田作之助
、丸亀にいた頃、一度遊びに来いとハガキを貰ったことがあった。 東京駅に着き、半日掛って漸く荒川放水路近くの木下の住いを探し当てた。弁護士になっているだろうと思....