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日暦
「日暦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日暦の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
国国旗、飾窓《かざりまど》の中のサンタ・クロス、露店に並んだ絵葉書《えはがき》や
日暦《ひごよみ》――すべてのものがお君さんの眼には、壮大な恋愛の歓喜をうたいなが....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
の間《ま》へ行った。茶の間には長火鉢の上の柱に、ある毛糸屋の広告を兼ねた、大きな
日暦《ひごよみ》が懸っている。――そこに髪を切った浅川の叔母が、しきりと耳掻《み....
「爛」より 著者:徳田秋声
日の気分がどことなくだらけて来た。 二十二 長火鉢の側の柱にかかった
日暦の頁に遊びごとや来客などの多い正月一ト月が、幻のように剥がれて行った。 お....
「清貧の書」より 著者:林芙美子
かい》で、気合術診療所の娘と、朝早く屑市場へ浅草紙を造る屑を択《よ》りに通った。
日暦《ひごよみ》を一枚一枚ひっぺがしては、朝の素晴しく威勢のいい石油コンロの唸り....
「一九三七年十二月二十七日の警保局図書課のジャーナリストとの懇」より 著者:宮本百合子
、武田麟太郎氏としては三月号をちゃんと終刊号として行いたいらしかった。人民社中の
日暦の同人、荒木巍氏など先頭に立って「もしやられたら僕らの生活を保障してくれるか....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
かしピポスコラ族が何ものであるかは、遂に手懸りがなかった。私は更にそのまま、次の
日暦の領域に入っても、調べを続けることにした。しかしそれは最早八月八日分の日記で....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、ひえびえとした大気を感じるのが、あたりまえであったが、その年はどうしたものか、
日暦が三月にかわると急にぽかぽかと暖くなって、まるで四月なかばの陽気となった。
....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
し》を積み上げた大きな壁煖炉《シュミネ》があり、飾棚《マントルピース》の上には、
日暦《カレンダー》や、目覚し時計や、琥珀貝《こはくがい》でつくった帆前船《ほまえ....
「蛾」より 著者:室生犀星
のか、かれは、ひまさえあれば蒼白い指さきを折って、口のうちで、ぶつぶつ言いながら
日暦を繰るようにしていた。おあいは、それが五本ずつ九度折って、あと四本だけを折る....