日本晴[語句情報] »
日本晴
「日本晴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日本晴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。 さいわいなことに、当日は返りの梅雨《つゆ》もまったく上がって、文字どおりの
日本晴れでしたから、見物がまた出るわ出るわ――半蔵門外に密集したものがざっと二万....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あるまいから、お茶でも飲みな」 待っているところへ、江戸はどっちだというような
日本晴れの顔つきで、のどかにちょこちょこ帰ってきたのは善光寺の辰でした。 「おち....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がな。ほんとうに、どうするか覚えてろッ。――おやッ。いけねえ。いけねえ」 急に
日本晴れとなりながら、ばたばたと駆けだしていったかと見えたが、まもなく抜き足さし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一つにかぞえられているくらいの潮干狩があくる日の四日に延ばされた。きょうは朝から
日本晴れという日和であったので、品川の海には潮干狩の伝馬や荷足船がおびただしく漕....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
う。 心安かれ、我なり、懼るな。 四月二十日。火曜日。 晴れ、といっても、
日本晴れではない。だいたい晴れ、というようなところだ。きょうは、さっそく梶と和解....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
して、私も眼が重くなった。 高頭君であったか、誰であったか、不意に消魂ましく、
日本晴れだぞ、痛快痛快と、触れ廻るように叫んだ声におどろかされて、刎ね起きると、....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
のである。今日という今日までの、あの地獄絵巻にあるような苦悩は、嵐の去ったあとの
日本晴れのように、跡かたなく吹きとんでしまったのだ。なぜもっと早く、そのビッグ・....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
、坊やも――名は環といったよ――環も元気づいて、いそいそして、嬉しそうだし、私も
日本晴がしたような心持で、病気も何にもあったもんじゃあないわ。野へ行く、山へ行く....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
んが乗り込んで来ると、クルミさんは、すっかり元気をなくしてしまった。 「今日は、
日本晴れですから、国府津の叔母さんのお家からは、富士さんがとてもよく見られますよ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
しをほじくり出す犬と同一だね、小汚ない。 そんなことより滝さん、もっと立派な、
日本晴の盗賊がありやしないかしら。 主の棲む淵といえば誰も入ったものはあるまい....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
気よく泳いでいる。舟が通ると左右へ逃げる。だがすぐ仲よく一緒になる。よい天気だ、
日本晴れだ、機嫌よく日光が射している。 舟はズンズン駛って行く。軽舟行程半日に....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
じようではないか、とここに一大決心をしたのである。 2 東海道は
日本晴れ、伊豆、伊東行き温泉特急はフル・スピード、浅草にその名を知られたストリッ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
先ずそのくらいが相当であったらしい。わたしはこの種の草双紙で「松栄千代田神徳」「
日本晴伊賀仇討」「茶臼山凱歌陣立」「天衣紛上野初花」「古代形新染浴衣」そのほかに....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ま方へ御馳走しちゃいました。遺恨骨髄に徹すで。こうなるとさっぱりしたもんでさあ。
日本晴れで、へへ。」 外のお客さま方が呆れる。我々の外には一室か二室しか塞がっ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
く二時間半を費やし、五時、漸く出発。奥平沢を過ぎて、六時片貝川の沿岸砂地に野営。
日本晴れのした朝の日本海は、山へ急ぐ私達の身にも快よかった。 昨夜は汽車の中で....