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「日来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
の隣に腰を下ろしていた。 「何、水母《くらげ》にやられたんだ。」 海にはこの数日来、俄《にわか》に水母が殖《ふ》えたらしかった。現に僕もおとといの朝、左の肩か....
或る女」より 著者:有島武郎
いる事ができた。ただ名状し難《がた》い焦躁と悲哀とはどう片づけようもなかった。毎日来ていた愛子の足は二日おきになり三日おきになりだんだん遠ざかった。岡などは全く....
星座」より 著者:有島武郎
歩ほどの貸下げを道庁に願いでて、新たに開墾《かいこん》を始めようというんです。今日来がけにちょっと道庁に寄っていただいたが、その用というのがこれです。たいていだ....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
裕も無い、煩悶苦悩決せんとして決し得なかった問題が解決してしまった自分は、この数日来に無い、心安い熟睡を遂げた。頭を曲げ手足を縮め海老のごとき状態に困臥しながら....
聖書」より 著者:生田春月
日来て見ると、Kさんの書卓の上に、ついぞ見なれぬ褐色のきたない三六版ほどの厚い書....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
情夫――情夫(苦い顔して)が一度きり鼬の道では、帳場はじめ、朋輩へ顔が立たぬ、今日来い、明日来い、それこそ日ぶみ、矢ぶみで。――もうこの頃では、押掛ける、引摺り....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
口を挟んで、 「鼻、何鼻の大きい老人、」 「御覧じゃりましたかね。」 「むむ、過日来る時奇代な人間が居ると思ったが、それか。」 「それでございますとも。」 「お....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
おいでじゃないか。言ってお聞かせ、どうしたの。何も私に秘す事は無いわ。」 二三日来、小親われを見ては憂慮いて、かくは問うたりき。心なく言うべきことにあらねば語....
黒百合」より 著者:泉鏡花
道で鳶にでも攫われたら、世の中が無事で好い位な考えで、俵町から滝太郎を。 一昨日来るぜい、おさらばだいと、高慢な毒口を利いて、ふいと小さなものが威張って出る。....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
から、今日ら……来るか、来るか!」 と言われるようで、 「来ました、東京から今日来ましたよ。」 と胸の裡で言った。 その蒼沼は…… 小高い丘に、谷から築....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
内には、だんだん貧乏になり出しました。そうすると人間は薄情なもので、昨日までは毎日来た友だちも、今日は門の前を通ってさえ、挨拶一つして行きません。ましてとうとう....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て来ながら、「どうも心配です。」という。ファラデーは「何にが」という。「いや、昨日来た委員連の希望を御|諾きにならないのではあるまいか。それが心配で。」と返事し....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
人聞きの悪い……よしてください。 戸部うなる。 瀬古 ともちゃん、頼むから毎日来ておくれ。頼むよ。僕たちは一人残らずおまえを崇拝しているんだ。おまえが帰ると....
三枚続」より 著者:泉鏡花
お断り申すんだぜ、憚んながらこの稲荷はな、寄席へ出開帳はしねえんだ、あばよ、一昨日来い、とフイと通過ぎたことがあるから、坊主が憎けりゃ袈裟までの筆法で、同一内の....
式部小路」より 著者:泉鏡花
何でしょう、おかみさん。 (は、愛吉か、きなッくさい。) と鼻ッつまみで、一昨日来い! と門口から水でしょう。 火の玉が焼を起して、伊豆の大島へころがり込ん....