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日毎
「日毎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日毎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
のしばしば行われる寺である。寺の内には、僧坊が隙なく建て続いて、湯屋では寺の僧が
日毎に湯を沸かしている。従ってここへ出入する僧俗の類《たぐい》も甚だ多い。内供は....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
罹《かか》ってしまいました。
どうか恨《うら》みを返してやりたい、――わたしは
日毎に痩《や》せ細りながら、その事ばかりを考えていました。するとある夜わたしの心....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
こう》を放ったとある。また仏眼寺《ぶつげんじ》の仁照阿闍梨《にんしょうあざり》を
日毎に凌《りょう》じに参ったのも、姿は女と見えたが実は天狗じゃ。」
「まあ、気味....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
て、時々熱が昂《たか》ぶるようになった。が、彼は悪感《おかん》を冒しても、やはり
日毎に荷を負うて、商《あきない》に出る事を止めなかった。甚太夫は喜三郎の顔を見る....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ずそう云う心の変化が、全然彼には気にならなかった。だから彼は安んじて、酒びたりな
日毎を迎えながら、幻のような幸福を楽んでいた。
しかしある夜夢の中に、彼は山上....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
少将の女房を覚えているか? あの女もやはり岩殿へ、少将がこの島を去らぬように、毎
日毎夜詣でたものじゃ。所がその願《がん》は少しも通らぬ。すると岩殿と云う神は、天....
「或る女」より 著者:有島武郎
では葉子が自然に船客の注意の焦点となり、話題の提供者となったのは不思議もない。毎
日毎日凍りつくような濃霧の間を、東へ東へと心細く走り続ける小さな汽船の中の社会は....
「或る女」より 著者:有島武郎
てもらいたい。乳母もだんだん年を取って行く身だ。麻疹《はしか》にかかって定子は毎
日毎日ママの名を呼び続けている、その声が葉子の耳に聞こえないのが不思議だ。こんな....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
》しい一頭の馬と、プラオと、ハーローと、必要な種子《たね》を買い調えた。彼れは毎
日毎日小屋の前に仁王立《におうだち》になって、五カ月間積り重なった雪の解けたため....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
ーの一から五までを一生繰返すか、あるいはその他の学科のどれもごく初歩のところを毎
日毎日死ぬまで講義するだけの事である。もしそれ以外の事をなさむとすれば、彼はもう....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
保障を与えられる飛行将校にすらなろうという人の少ない世の中に、荒れても晴れても毎
日毎日、一命を投げてかかって、緊張し切った終日の労働に、玉の緒で炊き上げたような....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
。身体一つならどうでも可いが、机もあるし本もある。あんな荷物をどっさり持って、毎
日毎日引越して歩かなくちゃならないとなったら、それこそ苦痛じゃないか。 A 飯の....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
した。 けれどもマルコはどうしてもききませんでした。その日も、その次の日も、毎
日毎日、父親にすがりついてたのみました。 「どうしてもやって下さい。外の人だって....
「山吹」より 著者:泉鏡花
。 人形使 はあ、その上の願と申せば、この身体が粉々になりますまで、朝に晩に、毎
日毎夜、お美しい奥方様の折檻を受けたいばかりでござります。――はや酔も覚めました....
「迷信解」より 著者:井上円了
を現じて、他人の霊魂の実在を見るように思うのである。例えば、母親が愛児を失い、毎
日毎夜これを心頭に浮かべて忘るることなきときは、その姿が自然に目に触れ、夢のごと....