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日没
「日没〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日没の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ないのは御尤《ごもっと》もです。が、その東京の町々の燈火が、幾百万あるにしても、
日没と共に蔽いかかる夜をことごとく焼き払って、昼に返す訣《わけ》には行きますまい....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
半分に墜ちた元の旗艦『釧路』を掩護して、うまく逃げ落ちねばならなかった。それには
日没前まで、航空母艦『黄鷲』を中心とする航空戦隊が、赤軍の出てくる鼻先を、なんと....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
ります」 「と云うと?」 「それが非常に妙なことで、とにかくあの事件の起きた日の
日没時に、この東室の窓に、実に意外な奴が現れたんです。そいつは、私達にとっても、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
われる伸子の失神に、もう一度神経を酷使せねばならぬ義務が残っていた。その頃はもう
日没が迫っていて、壮大な結構は幽暗の中に没し去り、わずかに円華窓から入って来る微....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
時 不詳。ただし封建時代――晩秋。
日没前より深更にいたる。 所 播州姫路。白鷺城の天守、第五重。 登場人物 天守....
「空襲警報」より 著者:海野十三
人の手をとってにぎらせた。 「あッはッはッ」 「大いにやるッ。ハッハッハッハッ」
日没とともに、警報班の灯火管制係の活動は、目に見えて活発になってきた。なかでも鍛....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
」と、向うの家の窓から声量のゆたかな若やいだ声がきこえた。 その声は熱帯地方の
日没のごとくに豊かで、ジョヴァンニは何とは知らず、紫とか真紅の色とか、または非常....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
宿ったろう。高嶺の霞に咲くという、金色の董の野を、天上|遥かに仰いだ風情。 西山
日没東山昏。旋風吹馬馬蹈雲。―― 低声に唱いかけて、耳を澄ますと、鐸の音は梢を....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の交代時間は次の日の夜に廻って来るので、彼は日の出後一、二時間で帰ってしまって、
日没後から再び職務に就くことになっているというので、私もひとまず帰ることにした。....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
は乗船中、自己の義務を果たすべき条款に署名した以上、この船にとどまってはいるが、
日没後はもう二度と氷の上へはけっして行かないぞ」 これがすなわち彼の物語で、わ....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
取りかかりました。まだ朝寝の癖が全然とれないので昼頃迄は寝ていて、午後一ぱい殆ど
日没近くまであの堤の下の水際に三脚を立てて汗みどろに写生です。夜は疲れてくたくた....
「九月四日」より 著者:岡本綺堂
|毀れかかった家などが化物屋敷のように残っているのも物凄く見られた。日中は格別、
日没後に婦人などは安心してここらを通行することは出来そうもない。 区劃整理はい....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
となり、千余年を経て今日に至る。すこぶる古刹にして、宝物また多し。毎朝九時半より
日没に至るまで、衆人に堂内参観を許す。 国教宗の寺院にては必ず俗吏を使用す。通....
「西航日録」より 著者:井上円了
よりて寒暖の相違を見るべし。つぎに驚きたるは、昼間の長くして夜間の短き一事なり。
日没は八時半にして、十時後まで戸外なお薄暮の景色なり。しかして、二時すでに夜明を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。当所は昨今酷熱の候にして、わが八月の暑気以上なり。昼間の温度は九十度に上るも、
日没後は大いに清涼を覚ゆ。副領事杉村恒造氏とともに電車に駕して市内を巡見し、公園....