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日盛り
「日盛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日盛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の上の二人の話を、じっと聞き澄まして居りますと、向うは人通りもほとんど途絶えた、
日盛りの寂しさに心を許したのでございましょう。私の甥の居《お》る事なぞには、更に....
「或る女」より 著者:有島武郎
見て取ると、葉子は今度は声の調子を落として、いかにもたよりないというふうに、
「
日盛りは暑いからどこぞでお休みなさいましね。……なるたけ早く帰って来てくださいま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も定めて頼み甲斐のない奴と、自分を恨んでいるかも知れない。半七は暗い心持で、夏の
日盛りの町をあるいて帰った。 七月になって、鶴吉が中元の礼に来た。半七はその顔....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。高輪北町は泉岳寺の近所である。そこへ行き着いたのは八ツ(午後二時)に近い頃で、
日盛りはまだ暑かった。徳次に教えられた通りに、海辺の大通りを右へ切れると、庚申堂....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
うして、あの、……お墓参をしましょうね。」 日蝕 五十一
日盛りの田畝道には、草の影も無く、人も見えぬ。村々では、朝から蔀を下ろして、羽目....
「河明り」より 著者:岡本かの子
編輯主任に攻撃されもしますが、なに、これだけは死ぬまで人にはやらせない積りです」
日盛りの中での
日盛りになったらしく、戸外の風物は灼熱極まって白燼化した灰色の焼野....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いう者があった。唐の長慶二年の夏、北方へあきないに行って、雁門関を出た。時は夏の
日盛りで、旅行はすこぶる難儀であるので、彼は路ばたの大樹の下に寝ころんでいるうち....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
にとっては、その地帯が一種のオアシスとなっていたのである。 冬はともあれ、夏の
日盛りになると、往来の人々はこの柳のかげに立ち寄って、大抵はひと休みをする。片肌....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て仕損ずる時は、かえっておのれを斃すことがある。 かつて南中に遊ぶ人があって、
日盛りを歩いて林の下に休んでいる時、二尺ばかりの青い蛇を見たので、たわむれに杖を....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
議論を持合せていないので、わたしは残念ながら沈黙するほかはなかった。外はいよいよ
日盛りになって来たらしく、油蝉の声がそうぞうしく聞えた。 倉沢はやがて笑いなが....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
のでございます。 「あいにくだねえ。」 母は焦れて無理にも起きようとしますが、
日盛りに出て行って、また途中で倒れでもしては大変ですから、いろいろになだめて片陰....
「我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
あることは、かの鳳仙花などと同様であるが、私は彼を愛すること甚だ深い。 炎天の
日盛りに、彼を見るのも好いが、秋の露がようやく繁く、こおろぎの声がいよいよ多くな....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
の近所にあって、わたしの家からは少し遠いので、真夏になってから困ることが出来た。
日盛りに行っては往復がなにぶんにも暑い。ここらは勤人が多いので、夕方から夜にかけ....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
に取っては、その地帯が一種のオアシスとなっていたのである。 冬はともあれ、夏の
日盛りになると、往来の人々はこの柳のかげに立寄って、大抵は一休みをする。片肌ぬい....
「飴チョコの天使」より 著者:小川未明
が飛んできました。そして、そのかわいらしい姿を小川の水の面に写しました。また暑い
日盛りごろ、旅人が店頭にきて休みました。そして、四方の話などをしました。しかし、....