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日越
「日越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日越の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
て、その中の一人は恐る恐る、 「いかいお思召し違いにござります。大御所様には、今
日越前勢が合戦の手に合わざったを、お怨みにござります」といったまま、色をかえて平....
「長谷川君と余」より 著者:夏目漱石
め》の御嬢さんと今一人|北国《ほっこく》の人の事を繰り返して頼んで行った。 一
日越えて、余が答礼に行った時は、不在で逢《あ》えなかった。見送りにはつい行かなか....
「草枕」より 著者:夏目漱石
か革《かわ》だか分らない。余は寸燐《マッチ》を借《か》してやる。 「あんな所を毎
日越すなあ大変だね」 「なあに、馴れていますから――それに毎日は越しません。三日....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
身の上をも聞き知った。 外交官にしては直情径行に過ぎ、議論の多い規矩男の父の春
日越後は、自然上司や儕輩たちに好かれなかった。駐在の勤務国としてはあまり国際関係....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
と同時に、いくらか肩の軽くなるのを覚えた。(昭和三年三月、渋柿) (はがき)今
日越後の新津を立ち、阿賀野川の渓谷を上りて会津を経、猪苗代湖畔の霜枯れを圧する磐....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
落ちあうところを夜営地とした。小十は勇ましく崖を登って木をきりだした。行手には明
日越えるはずの常念乗越が見える。谷川の両岸は雪がうねりをなして、水は雪に段をつけ....
「清修館挿話」より 著者:林芙美子
玄関では、丁度太つちよの下女が、谷村さんの靴を磨いていました。 谷村さんは、昨
日越して来た時に一人ずつにやつた五拾銭玉のきゝめであつたのであろうと思いましたが....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
」 馬琴はじめて莞爾とした。 「ようござんすともおいでなせえ。明日ともいわず今
日越しなせえ。……おい八蔵や八蔵や、お引っ越しの手伝いをしな」 手を拍って使僕....
「円太郎馬車」より 著者:正岡容
笑うんです。気味が悪いなあ」 「なんでもいいんだよ。それより圓太郎、私アお前に昨
日越中島の養老院の年忘れに落語《はなし》をやってきておくれとお頼みしたンだよ。だ....
「木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
立っている。温泉の直ぐ後方からは乗鞍岳つづきの連山が、ごたごた聳えたっていて、今
日越すのは、この連山の間の安房峠というので、これを越して白骨温泉へ出ると、都合二....
「二つの松川」より 著者:細井吉造
をなした川原についた。ふりかえると念丈の頂の雲のとばりは静々と引きあげられて、三
日越しの雨空が、徐々に退却して行くらしかった。その夜下流の広川原をすぎて、山の夜....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
れば、道に迷うて、ここまで来たが、越前へ下るには、どう参ったらよいか。越前路の大
日越えは、どの方角にあたろうか」 「ここがもう、大日|道でございます」 「では、....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
和十三年十二月一部改訂に際して 著者 第一 雪と人生 一 千七百七十年正月七
日越後の国塩沢に生れた鈴木|牧之《ぼくし》が天保年間に著《あらわ》した『北越雪譜....