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日送り
「日送り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日送りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
、胸の中だけにはいろいろな空想を浮かべたり消したりして、とかく回想にふけりやすい
日送りをしている時だった。
三
その木部の目は執念《しゅうね》くもつきまつ....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
目《もうもく》になった。末のことなどを見透している余裕《ゆとり》はなかった。その
日送りに面白い逢う瀬を重ねているのが、若い二人の楽しい恋のいのちであった。 夕....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
すべき家来たちには暇を遣わし、引次ぐべき事務は引次ぎ、邸外へ送り出すべき荷物は毎
日送り出して、頻りに始末を急いでいるのだということであります。それで、いよいよひ....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
がお宗旨に凝るように、愈《いよいよ》文学に凝固《こりかた》まって、政治が何だ、其
日送りの遣繰仕事《やりくりしごと》じゃないか? 文学は人間の永久の仕事だ。吾々は....
「源氏物語」より 著者:紫式部
が深い愛着をお持ちになること、自分が探って知っている御自由のない近ごろの憂鬱なお
日送りなどを話していた。姫君は平生より機嫌よく話したあとで、 「こんなふうな、新....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の所に迎えられておれば、近い家のことで、始終消息ができ、花鳥につけても少し愉しい
日送りができたであろうがなどと、姉君を思い出すと、忍耐そのものが生活であったよう....
「源氏物語」より 著者:紫式部
に心配ばかりをかける自身の運命が悲しくて姫君は泣いてしまった。 馴れないあなたの
日送りはどんなにつれづれかと思います。しばらくしんぼうをしていらっしゃい。 と....
「源氏物語」より 著者:紫式部
すぐにおもどりなさいまし。ここは心細いお住居のようですが、気楽で、のんびりとした
日送りに馴れましたから、お宅はかえって旅の宿のような気がして苦しゅうございましょ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
心配なさりはしまいかと思ったりして本まで少しおくれました。間をおかず昨日と一昨々
日送り出しましたが、どうかしら。 ともかくこの手紙は何か遑《あわただ》しく半端....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
あがって来て、今度はゆっくり私たちのお喋り。小説ね、思ったより手間がかかって、今
日送り出したところです。たった二十二枚ですけれども。それから夕飯の仕度して寿江子....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
こりゃあ」と云って目玉をおおいに動かして、まだ送ってなかったと云うことでした。今
日送ります。これには何でも言いわけがいるのだそうで、以下の如き次第です。(どっち....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
しい人としてうつりました。 「今日はべつになんにもなかったの? おかあさんは、明
日送りだす慰問箱の仕度でいそがしくて、御飯までに帰れなかったの。ベス、どなたかお....
「日記」より 著者:宮本百合子
く、華になかずいつもいつもジージージュージューとなる。 八月十五日(月曜) 今
日送り出す。 昨夜殆ど徹夜をして書きあげる。時間の足りないうらみ。 頭非常に....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
、確かでもあり又事実でもあった。そうして其なごりが、今も消えきらずにいる。日迎え
日送りと言うのは、多く彼岸の中日、朝は東へ、夕方は西へ向いて行く。今も播州に行わ....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
。土地によって方式は少しずつちがうが、午前は日迎えと称して東に向って歩み、午後は
日送りといって西の方へあるいて行く処もあれば、早天に家から東に当る霊場に行って日....