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「日陽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日陽の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
褪せ、三尺が捻じくれて、股引は縮んだ、が、盤台は美い。 いつもの向顱巻が、四五日陽気がほかほかするので、ひしゃげ帽子を蓮の葉かぶり、ちっとも涼しそうには見えぬ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ば、二十歳前後のういういしい若者であることが、おわかりになりましょう。久し振りに日陽に出て来ましたせいか、肌が女のように白く、ホンノリした紅い頬に、何かしらニコ....
斜坑」より 著者:夢野久作
の俺が付いとるけに心配すんな」 とか何とか喚き立てながら、口を割るようにして、日陽臭いなおし酒を含ませたので、福太郎は見る見る顔が破裂しそうになるくらい真赤に....
老巡査」より 著者:夢野久作
警視庁は俄然として極度の緊張振りを示した。 すぐに刑事を製作所に走らして、まだ日陽ボッコをしていたルンペンの鬚男を引致すると同時に、睦田老人を召喚して立会わせ....
芝居狂冒険」より 著者:夢野久作
からの好人物。二十七八に見えるが、物腰は未だ若いらしい。材木屋|※の若い者で、蔭日陽なく働く好人物であるがタッタ一つの病気は芝居|狂で、しかも女形を以て自任して....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
は彼等の子供達の姿であったから。」 ひろ子たちの工場での仕事室は川に面した、終日陽の当らない、暗い室であった。「窓からは空樽をつんだ舟やごみ舟など始終のろ/\....
獄中消息」より 著者:大杉栄
いる。屈伸法のお蔭か腹が大ぶ出て来た。 室は南向きの二階で、天気さえよければ一日陽がはいる。見はらしもちょっといい。毎日二時間ばかりの日向ぼっこもできる。この....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
談故これで我まんします。一つ一つの部屋が廊下で区切られていて南向きです。二階は一日陽がさし、どちらかというと直射的だから勉強するために刺戟がありすぎます。陽よけ....
奇怪な話」より 著者:豊島与志雄
。両側は丈余の崖で、崖上には灌木や竹が生い茂り、年経た大木が立並んで空を蔽い、終日陽の光を見ることなく、真昼間でさえ薄暗く、肌寒い空気が湛えている。隘路の地面は....