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日雇
「日雇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日雇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
立ちまわり、高津神社坂下に間口一間、奥行三間半の小さな商売家を借り受け、大工を二
日雇い、自分も手伝ってしかるべく改造し、もと勤めていた時の経験と顔とで剃刀問屋か....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
司が南の方で流行して商売に打撃をうけたので、息子が嫁を貰ったのを機会に、大工を一
日雇って店を改造し、寿司のかたわら回転焼を売ることになったことなどが目立っている....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
れたのかもしれない。そして今毛一本程の危さで、首をつないでいるにしても、自分は「
日雇」でない、だから、そんなワケの分らないことに引きずり込まれたらことだと思って....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
趙太爺が、まだ秀才に入らぬ頃、燈を点じて文章を読むことを許された。その二は阿Qが
日雇いに来る時は燈を点じて米搗くことを許された。この例外の第二に依って、阿Qが米....
「故郷」より 著者:井上紅梅
父はこれを許した。(この村の小作人は三つに分れている。一年契約の者を長年といい、
日雇いの者を短工という。自分で地面を持ち節期時や刈入時に臨時に人の家に行って仕事....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
うこうするうちに、持っていた路銀も費い果してしまった。そこで夫婦は農家や旅籠屋で
日雇取りをして、一番賤しい仕事をあてがわれ、他人の残りものを食べて露命をつなぎ、....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
あれ、お祝の口紅を。身がきれいになって。) と、云って泣いたそうです。 姉が
日雇に雇われるとは知らなかった。……中たがいをしたのでも何でもない。選んだ夫の貧....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
前で壊れて行った。仕方のなくなった父親は「岸野農場」の小作に入ったのだった。 「
日雇にならねえだけ、まだええべ。」 村に地主はいない 何処の村でも、....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
してもその亡霊は紙に現れてこなかった。 ある日雨漏りの修繕に、村の知合の男を一
日雇ってきた。彼は二間ほどもない梯子を登り降りするのに胸の動悸を感じた。屋根の端....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
殊部落」に接した地に借屋住まいをなし、別に一つの部落をなして戸籍にも編入せられ、
日雇その他の労働者として立派に一人前の帝国臣民たる資格を具えることになっているが....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
いに来るはずがない。と言つて、佐太郎の家よりも大きい百姓である初世の家で、初世を
日雇稼ぎに出すはずもない。それが、佐太郎の家の栗毛の馬を曳いて、佐太郎の家の方に....
「あほう鳥の鳴く日」より 著者:小川未明
いましたが、病気になったために、その工場から出されました。そして行き場がなく、毎
日雇われ口を探しているのです。」と、若者は答えました。 すると、子供は、 「私....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
河原乞食とも云ったのです。河原者は古く掃除人足や、手伝等の雑役につかわれて、所謂
日雇取りをもなし、一方では遊芸人・遊女などになっておったのが多い様であります。も....
「エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
その河原者なる者は、別項「河原者考」にある如く、その当時の事にしてみれば、いまの
日雇取りや手伝い・土方などいうものと、職業上・身分上そう区別のなかったのである。....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
ても、彼らが他の職業を有せぬ事はやはり前同様であったであろうから、生きんが為には
日雇取りにもなり、紙屑買い・畠番・下駄直し、そのほか人の嫌がる営業にも、従事しな....