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日高川
「日高川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日高川の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
て、舞台で蛇を使うことがある。自分が丁度その姿で男を追い掛けてゆくと、両国の川が
日高川《ひだかがわ》になって、自分が蛇になって泳いでゆく。そんな姿がまぼろしのよ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
んとしては引きとめられ、逃れんとしてはまつわられ、あわれ見る人もなき庭のすみに新
日高川の一幕を出せしが、ふと思いつく由ありて、 「千々岩はまだ来ないか、お豊さん....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
の執念であるのだろう? まことや、むかし、清姫は、蛇ともなり、口から炎を吐いて、
日高川の荒波を渡ったとか――このお方を、このまま、すげなく突き放したならば、あら....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
物猴の尻、『犬子集』昔々《むかしむかし》時雨《しぐれ》や染めし猿の尻、また丹前能
日高川の故事を物語るところになんぼう畏《おそ》ろしき物語にて候、猿が尻は真赤なと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あきんど》と見えるのと、二人で湯槽《ゆぶね》の中で話していました。 竜神村は、
日高川の源、山と山との間、東西二里、南北五里がほどに二三十町ずつを隔てて、八カ所....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ります。その宿から火が出て竜神の村を焼いた時に、竜之助はその男を、なんの苦もなく
日高川の水上《みなかみ》へ斬って落しました。その後、お豊の話によると、金蔵は嫉妬....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
一・一二〕 中皇命 前の続きで、中皇命の御歌の第三首である。野島は紀伊の日高郡
日高川の下流に名田村大字野島があり、阿胡根の浦はその海岸である。珠は美しい貝又は....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いづみ子は日本の女らしい、いじらしい表現でこんな風に云って居ります。 わたしは
日高川の清姫ですから(ユーモアもあるから、大したものよ)自分のからだで海も山も越....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
ざいましょうか。老僧様、私は不壊の知識を求めて上って来たのでございます。ゆうべも
日高川からこっち誰にも人にあうことがなかったので、こんないまわしい山とは知らず、....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
乙姫《おとひめ》が、光氏《みつうじ》を慕って河に現じたり。また清姫《きよひめ》が
日高川《ひだかがわ》へ飛びこんで、安珍《あんちん》を追ったときはこんなものか、十....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、あわてて突っ伏して、鐘をたたきながら無闇に念仏を唱える。 画面がかわると、『
日高川の場』。 背景は、満々と張った川の流れ。 清姫がよろよろと岸に辿りつい....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
のは、三十年の三月、神田三崎町に東京座が出来たときで、その舞台びらきの二番目に「
日高川」が出て、福助の清姫に対して彼は真那古庄司と船頭とを勤めていた。「
日高川」....