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旧
「旧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
《すこぶ》るロマンティックでね。――」
「どうしたんだ?」
「何《なん》とか云う
旧帝国の侯爵《こうしゃく》が一人、イイナのあとを追っかけて来てね、おととい東京へ....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
合せると、浅草へ行こうというじゃないか? 浅草はあんまりぞっとしないが、親愛なる
旧友のいう事だから、僕も素直に賛成してさ。真《ま》っ昼間《ぴるま》六区《ろっく》....
「影」より 著者:芥川竜之介
んにち》に至るまで、何等|断乎《だんこ》たる処置に出でられざるは……されば夫人は
旧日の情夫と共に、日夜……日本人にして且|珈琲店《コーヒーてん》の給仕女たりし房....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
面目《まじめ》な顔をして問いかけました。私は元よりの洋行帰りの一人として、すべて
旧弊じみたものが大嫌いだった頃ですから、『いや一向同情は出来ない。廃刀令《はいと....
「河童」より 著者:芥川竜之介
協会雑誌第八千二百七十四号所載)
わが心霊学協会は先般自殺したる詩人トック君の
旧居にして現在は××写真師のステュディオなる□□街第二百五十一号に臨時調査会を開....
「彼」より 著者:芥川竜之介
一
僕はふと
旧友だった彼のことを思い出した。彼の名前などは言わずとも好《い》い。彼は叔父《お....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
。けれども忽《たちま》ち彼の顔に、――就中《なかんずく》彼の薄い眉毛《まゆげ》に
旧友の一人を思い出した。
「やあ、君か。そうそう、君は湖南の産《うまれ》だったっ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、真率《しんそつ》な性格は、お預けになって以来、夙《つと》に彼と彼等との間を、故
旧《こきゅう》のような温情でつないでいたからである。
「早水氏《はやみうじ》が是....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
《あ》き出した舞台へ、じっと眼を注いでいた。
次の幕は前と反対に、人情がかった
旧劇だった。舞台にはただ屏風《びょうぶ》のほかに、火のともった行燈《あんどう》が....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
稽《こっけい》な時代錯誤であります。諸君は赤らんだ麦藁帽《むぎわらぼう》のように
旧時代を捨てなければなりません。善悪は好悪を超越しない、好悪は即ち善悪である、愛....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
してリアリストたらしめたものは、明らかに道徳的意識の力である。砂の上に建てられた
旧道徳を壊って、巌の上に新道徳を築かんとした内部の要求の力である。わたしは以前彼....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
形や、子供のあたまるような他愛もない小さな事を見出した。 そうだ、私は突然母の
旧いおつくりを思い出したのだった。すると、母の俤は母親がその時時の流行を逐うて著....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
よし驚き気遣うところなり、さらに学資も送るべし、また幸いに我が西京に留学せし頃の
旧知今はよき人となりて下谷西町に住うよし、久しぶりにて便りを得たり、別紙を持参し....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
でもあったら、そこに置いてある自分の書籍を忘れずに取り出してくれ。これらの書籍は
旧に倍しても珍重するから」と書いてやった。また自分の属する教会の長老には寺院のお....