旧い[語句情報] »
旧い
「旧い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三人の双生児」より 著者:海野十三
ると、元同じ銀平の曲馬団にいたお八重という蛇使いだという話であった。彼女の秘密が
旧い馴染の真一の口から洩れそうだと知ると、これは殺しかねないことだろうと思われた....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
抱いて餓死しているのを発見した。 ところで喜んだのは一行だった。思いがけなく、
旧い型ではあるが宇宙艇が手に入ったので、地球へ帰る一縷の望みができてきた。調べて....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
る。半次ならやりかねないだろう」 重大なるお尋ね者である半次は、天には勝てず、
旧い友達のバラックに潜伏しているところを捕えられた。 それから取調べが始まった....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
汝のお馴染の爺や……数間の爺やじゃ……。』 そう言われた時の私の頭脳の中には、
旧い旧い記憶が電光のように閃きました。―― 『まァお前は爺やであったか! そう言....
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
れず鬼悟らず生物史上一点の痕跡もなく、そうしてSは一声も吠えない。わたしはそこで
旧い話を思い出した。以前会館の中に住んでいた時、大きな槐《えんじゅ》の樹の下に鴿....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
形や、子供のあたまるような他愛もない小さな事を見出した。 そうだ、私は突然母の
旧いおつくりを思い出したのだった。すると、母の俤は母親がその時時の流行を逐うて著....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
新しき社会の、其の感情の、其の思想の、已むに已まれぬ表現であると共に、老い傾いた
旧い社会に対する其の闘争の機関である、ばかりではない。ロメン・ロオランが起草した....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
んで興味津々たるものとはいえない。ファラデーの書斎、実験室等の画もはいっている。
旧い本で絶版になりて手にいりにくい。著者のベンス、ジョンスという人は王立協会の秘....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
仕事の一つであったので、今はモウ大抵|潰されてしまったろうが私の青年時代には少し
旧い家には大抵お祖父さんか曾祖父さんとかの写本があった。これがまた定って当時の留....
「女の話・花の話」より 著者:上村松園
岱の嫁御寮をかいてみたわけでした。 ○ 新しいものが流行で、だんだん
旧いことが廃れてゆきます。これは絵のことばかりではありません、何も彼も
旧いものは....
「画道と女性」より 著者:上村松園
絵が随分あるのに、日を限った而もそのようなお芽出度いお屏風などお引受けするのは、
旧い絵が又々伸び伸びになるばかりでなく、お気に入ると思うような絵が出来るかどうか....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
えて、家へ帰ってから煩った、思い懸けず……それがまた十何年ぶりかで、ふと出会った
旧い知己で、つい近所だから、と裏長屋へ連込まれた……間淵がそれだ。――いやそれな....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
。反革命も彼等がいなければあえてすることができないほどに断行する。そして彼等は、
旧い制度をもっと根深く覆えそうとするものや、将来の中にもっと根深く進んで行こうと....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
氏はピースに火を点じながら、 「君達は知らないのかな、あの公高失踪事件――、大分
旧い話だが、先代の藤原侯には公高という一人息子があった、それがつまり藤原家の何代....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
いことをした私を助けるのでなく、子供を助けると思召して、どうぞ救って下さいませ』
旧い友達というものは不思議なものでございますね。いつもの私なら、そんな不都合な事....