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「旧世界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旧世界の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
を鐫り付けたのだろう。今日といえどもアフリカで虎と呼ぶは豹でアメリカで虎と呼ぶは旧世界に全くなきジャギュアル、また獅と呼ぶのは同じく東半球に住まぬピューマなるな....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はこの方の関係について立入る必要はあるまい。 アメリカの宇宙開闢神話は、恐らく旧世界とは没交渉にできたものと思われるのである格別の興味がある。ところがこれがま....
野球時代」より 著者:寺田寅彦
していたのである。ところが、すすけた象牙の塔はみじんに砕かれた。自分はただ一人の旧世界の敗残者として新世界のただ中にほうりだされたような気がしたのである。 往....
十二支考」より 著者:南方熊楠
自惚《うぬぼ》れ置く。それからダニール・ウィルソンいわく、新世界へ欧人移り入りて旧世界でかつて見ざる格別の異物を睹《み》た時、その鳴き声を擬《まね》て名を付けた....
ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
現実的理解を制約する力となっていることは、実に意義深い我々への教訓であると思う。旧世界の文化の裡にあって彼を宗教や家庭の因習に立ち向わせ、腐敗から彼の個性を清潔....
政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
市民ははっきりその眼、その心で、自分たちの建設しつつある社会主義社会の生活面を、旧世界の中世封建の霧がかかった中部ヨーロッパ諸国の人民生活と対比しないではいられ....
平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
いずれの方面より観察するも断じて許さざる所である。……労働を重んずると賤むとが新旧世界を分画する最も著明な境界線である」(滝本博士)という思想に何人も異論はない....
婦人指導者への抗議」より 著者:与謝野晶子
解放することの運動――自己改造の運動――を経ないで置いて、言い換れば、自分自身は旧世界の遺物である物質主義、功利主義、常識主義の汚染を洗い落さずに置いて、この破....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
「なかなか才があるですからね。それに彼はわれわれのために働いてくれてるんです。旧世界を破壊してくれてるんです。」 「破壊しているのは私もよく知っています。」と....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
犠牲に生きてるという、悲壮な観念をそれに対立せしめていた。――それらの首領らから旧世界の襲撃に突進させられてる軍隊が、過激行為にカントとニーチェとを同時に通用し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らを運んでいる流れは彼らよりもさらに賢くて、どこへ行くべきかを心得ていた。それが旧世界の堤防にぶつかって一時砕かるべき運命にあっても、あえて意に介するに及ばなか....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
よりもいっそう力強い芸術がほとばしり出るのを、確信をもって待ち受けていた。たとい旧世界の美が自分とともに滅びようとも、世界の新しい曙《あけぼの》のほうを祝福した....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ト式自由主義を説明するものであり、それを許さしむるところのものである。その幻影は旧世界に戦慄《せんりつ》を与えた。諸国王は、はるか水平線のかなたにセント・ヘレナ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
一言しておきたい。あの男を処罰しながら、僕は必然の理に服従した。しかし必然の理は旧世界の一怪物である。必然の理はすなわち宿命と呼ばれる。しかるに進歩の法則は、怪....