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旧事
「旧事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
憶の粗漏として諒恕御訂正を仰ぎたい。 その生存している僅かな人々と相会して翁の
旧事を語ると誠に感慨無量なものがある。 翁の一生涯は極めて、つつしまやかな単純....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の曠野を横行し居ると。 日本の馬の事、貝原篤信の『大和本草』巻十六にいわく、『
旧事記』に保食神《うけもちのかみ》の目に、馬牛の化《な》れる事をいえり、『日本紀....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
村山王より一両度常のより大きく薄白毛の猴舟津町藤橋を渡りてここへ使に参る(『高原
旧事』)、江州《ごうしゅう》伊香《いか》郡坂口村の菅山寺は昔猴が案内して勅使に示....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
た物にこの年号の考あったと覚ゆれど今ちょっと見出さず。『一話一言』一六に、『会津
旧事雑考』より承安元年|辛卯《かのとう》を耶麻郡新宮の神器の銘に、弥勒元辛卯と記....
「新しい抵抗について」より 著者:宮本百合子
折るという話をしています。その指令三百十一号には、突発事故が起きたらできるだけ復
旧事務を拒否せよ、民同との摩擦を回避せよ、などという文句があったそうです。北海道....
「世界新秩序の原理」より 著者:西田幾多郎
始とするという理も、そこから出て来るのである。慈遍は神代在今、莫謂往昔とも云う(
旧事本紀玄義)。日本精神の真髄は、何処までも超越的なるものが内在的、内在的なるも....
「水の女」より 著者:折口信夫
まなどの郡郷の称号ができている。 数多かった壬生部の氏々・村々も、だんだん村の
旧事を忘れていって、御封という字音に結びついてしもうた。だが早くから、職業は変化....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
日《こんにち》の境遇あるを予知せば、もはや愛の冷却せる者に向かいて、強《し》いて
旧事を発表し、相互の不利益を醸《かも》すが如き、愚をばなさざりしならんに。さりな....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
舞台とも言うべき場所を視察し、また当時、事に当たった人々の子弟に交《まじ》わって
旧事を聞き、またなお今日《こんにち》戦争の傷《きず》の癒《い》えない情態を見て、....
「梅雨晴」より 著者:永井荷風
と変りがなかったので、夏の夕陽《ゆうひ》の枕元にさし込んで来る頃まで倶《とも》に
旧事を談じ合った。内子《ないし》はわれわれの談話の奇怪に渉《わた》るのを知ってか....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
りたい。要は前説を補って、さらにこれを精しくせんとするにある。 「間人」の文字は
旧事本紀天神本紀に初めて見えている。饒速日命の天降に随従した三十二人の供奉の人々....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
出掛けようと思っている矢先、どうでしょう、一|所に付合っては下さらんか、そうして
旧事を皆忘れてしまいましょうじゃありませんか。』 『しかし私は少しも身体に異状は....
「山の人生」より 著者:柳田国男
道士とも称した老僧はその一人であった。和尚は奇行多くまた好んで源平の合戦その他の
旧事を談ずるに、あたかも自身その場にいて見た者のごとくであった。無々という老翁の....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
と思います。涼しい樹の蔭などがあるならば、立ち止まって暫らくこの顧みられなかった
旧事を考えて見て下さい。 私は菫という草の地方の名称を比べて見ました。この植物....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
と、根原の必ずしもそう単純でなかったことが窺い知らるるのである。 越後出雲崎の
旧事を収録した「出雲崎」という書に曰く、西越後の村々の婦女、毎年四月七日には精進....