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旧宅
「旧宅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧宅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
しの躑躅園の一つであるということを土地の人から聞かされた。してみると、三浦老人の
旧宅もこゝから余り遠いところではなかった筈であるが、今日ではまるで見当が付かなく....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
けあるいても、わずかに二軒か三軒しか廻り切れないような時もある。又そのあいだには
旧宅の焼け跡の整理もしなければならない。震災に因って生じたもろもろの事件の始末も....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
弁護人は上大崎空地の古井戸の検証、同共同墓地より掘り出したる頭蓋骨の鑑定、支倉の
旧宅出火当時の所轄警察署の調書の取寄せ、神戸牧師以下二十四名の証人の喚問、以上四....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
家に近い薬院今泉に住んでいたから、翁も師事していたかも知れない。その後、言道氏の
旧宅に小金丸金生氏が住んでいて、この人に師事していたことはたしかであったという。....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
と粗喰と不自由と不潔とを以て、最下等の生活に当るの手初めとして、永く住み慣れたる
旧宅を退き、隣地に在る穀物倉に莚を敷きたるままにて、鍋一つにて、飯も汁も炊き、碗....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
は十円前後の金だったであろう。僕はその金にも困った揚句、確か夜の八時頃に滝田君の
旧宅を尋ねて行った。滝田君の旧居は西片町から菊坂へ下りる横町にあった。僕はこの家....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
生活には変わりがなかった。 何でもないことだが云い落とした。 佐伯準一郎氏の
旧宅へ、何のために彼女は越したのだろう? やはりそれも佐伯氏を、威嚇するための策だったそうな。....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
浅草を去って神田和泉町それから青山に転任するようになってから、私は一度東三筋町の
旧宅地を見に行ったことがある。その時には、門から玄関に至るまで石畳になっていたと....
「兜」より 著者:岡本綺堂
るが、その届け主は今に至るまでわからない。焼け跡の区画整理は片付いて邦原君一家は
旧宅地へ立ち戻って来たので、知人や出入りの者などについて心あたりを一々聞きただし....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
連を引揚げて来た。そうして、根津とは余り遠くない本郷台に住居を定めたので、先生の
旧宅へも毎月一回ぐらいは欠かさずに訪問して、奥さんの昔話の相手になることが出来る....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
脇には柳の大木があり、裏には梅林もあって、花盛は綺麗でした。後大正六年に兄がその
旧宅地を尋ねて見た時に、庭園の形が残っていて、雪見灯籠もまだあった由が日記に見え....
「父の怪談」より 著者:岡本綺堂
焼の難を免かれなかった。 その頃はその辺にあき家が多かったので、わたしの一家は
旧宅から一町とは距れないところに引き移って、ひとまずそこに落ち着いた。近所のこと....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
あるいても、わずかに二軒か三軒しか廻り切れないような時もある。またそのあいだには
旧宅の焼跡の整理もしなければならない。震災に因って生じた諸々の事件の始末も付けな....
「九月四日」より 著者:岡本綺堂
久しぶりで麹町元園町の
旧宅地附近へ行って見た。九月四日、この朔日には震災一週年の握り飯を食わされたので....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
仲間とよく遊んだ老松の海風に哮えているお城下の海岸や、私の家が住んでいた上小路の
旧宅なぞへ道を辿ってみたのです。何年ぶりで思い出の地をそぞろ歩いたことだったでし....