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旧幕
「旧幕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧幕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
僕はまた近頃になって、すっかり開化なるものがいやになってしまった。』私『何んでも
旧幕の修好使《しゅうこうし》がヴルヴァルを歩いているのを見て、あの口の悪いメリメ....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
れども、ついには何万石という村々を改良して自分の身をことごとく人のために使った。
旧幕の末路にあたって経済上、農業改良上について非常の功労のあった人であります。そ....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
ろうと、心配して問合わせてやると、鼎造からこう云って来た。 「古老の話によると、
旧幕以来、こういう災害のあとには金魚は必ず売れたものである。荒びすさんだ焼跡の仮....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
のは、全くこの時の心持であった。 三崎町一、二丁目は早く開けていたが、三丁目は
旧幕府の講武所、大名屋敷、旗本屋敷の跡で、明治の初年から陸軍の練兵場となっていた....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
る。わたしの父も殆んど無銭同様で、泉岳寺に近い古屋敷を買い取った。 その屋敷は
旧幕臣の与力が住んでいたもので、建物のほかに五百坪ほどの空き地がある。西の方は高....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
。現今は北海道の方へ行って、さかんに罐詰事業をやっているが、お父さんの代までは、
旧幕臣で、当主の名は右之助ということになっていた。遠いむかしは右馬之助といったの....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
みに静岡|在の倉沢という友人をたずねて、半月あまりも逗留していた。 倉沢の家は
旧幕府の旗本で、維新の際にその祖父という人が旧主君の供をして、静岡へ無禄移住をし....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
はありませんが、なかなか手強い議論が宗教方面やある種の思想家たちから出ています。
旧幕時代の日本の為政者や、厳格主義を標榜する宗教家の、社会的な風俗或は道徳的影響....
「穴」より 著者:岡本綺堂
。わたしの父もほとんど無銭同様で、泉岳寺に近い古屋敷を買い取った。 その屋敷は
旧幕臣の与力が住んでいたもので、建物のほかに五百坪ほどの空地がある。西の方は高い....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
うるものありと見え、現に客冬刊行の或る雑誌にも掲載したるよし(栗本鋤雲翁は自から
旧幕の遺臣を以て居り、終始その節を変ぜざりし人にして、福沢先生と相識れり。つねに....
「唇草」より 著者:岡本かの子
っている私の父に告げることは、控えといてやった。 千代重が入り込んだ踏花園は、
旧幕時代評判の下屋敷の庭を、周囲の住宅の侵蝕から、やっと一角だけ取り残したという....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
小集散地であった中郷にもその波頭は用捨なくやって来て、ことにこの部落の、それこそ
旧幕時代から経済の中心をなしていた古谷傅兵衛など、その大きな波濤を全身で浴びて立....
「三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
のは、全くこの時の心持であった。 三崎町一、二丁目は早く開けていたが、三丁目は
旧幕府の講武所、大名屋敷、旗本屋敷の跡で、明治の初年から陸軍の練兵場となっていた....
「娘」より 著者:岡本かの子
靴の紐を手早く結ぶ。朝風が吹く。 室子の家の商売の鼈甲細工が、いちばん繁昌した
旧幕の頃、江戸|大通の中に数えられていた室子の家の先代は、この引き堀に自前持ちの....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
であるが、エタとは別種のものとして、ことに上方地方には夙というのが多い。これらは
旧幕時代には、エタ程には賤まれなかったが、それでも今なお特別のものに見られている....