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旧態
「旧態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。 総選挙を前にして本令の施行は頗る効果的なり、政治及び政府要員は殆んど完全に
旧態を切開せらる。進歩党の如きは首脳部を根こそぎ持って行かれる。 幣原内閣も改....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
次第に肥厚って、移動性を失って来るんだ。象皮病で死んだと言う事は余り聞かないが、
旧態通りに治癒るって事は、ま、大体絶望らしいな」と助役はここで一寸いずまいを正し....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
」われらの道徳的規範は社会の過去の必要から生まれたものであるが、社会は依然として
旧態にとどまるべきものであろうか。社会の慣習を守るためには、その国に対して個人を....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
んな風にそのところを書く。―― 「――もちろん一匹の二十日鼠は、哀れな梅田十八の
旧態にかえった姿だった。他の一匹は臙脂色のワンピースが
旧態にかえった姿だった。ル....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
。 謙三郎の死したる後も、清川の家における居馴れし八畳の渠が書斎は、依然として
旧態を更めざりき。 秋の末にもなりたれば、籐筵に代うるに秋野の錦を浮織にせる、....
「死者の書」より 著者:折口信夫
毀って、新京の時世装に叶うた家作りに改めよと、仰せ下された。藤氏四流の如き、今に
旧態を易えざるは、最其位に在るを顧みざるものぞ、とお咎めが降った。此時一度、凡、....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。地上にあって趣味低く、素行修まらざるものは、地の世界を脱れたとて、依然として
旧態を守り、これと同様に、地上にありて品性の高潔なるもの、志操の確実なるもの、向....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
、彼らのほとんど全部が時代感覚というものを持つていないことである。それは、彼らの
旧態依然たる演説口調を二言三言聞いただけでもう十分なほどである。彼らは時代の思想....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、政治家によって、そして同時に民衆の質によって決るように、演劇もまた、いつまでも
旧態依然たることはゆるされない筈です。変革は、時が移り、人の改まることを必要とし....
「唇草」より 著者:岡本かの子
錆びてやや傾いていた。湯殿と便所と応接間だけを洋風に明るく改築して、あとは強情に
旧態を遺していた。 主婦の栖子は、園主で園芸技師の尾佐とは恋愛から、無理に富裕....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
といい、猪名県の佐伯部が鹿を射殺したりしことなどを合せ考うるに、依然として蝦夷の
旧態のあるものを存し、わずかに野菜を栽培するくらいのことを解せしも、その生業とし....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
班に加わり、所謂皇化の及ばざる僻陬の地において、未だその機を捉ええざる同族がなお
旧態を保存していたに過ぎないものであった。そしてその隼人の方は遠からず同化の実を....
「奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
と解せられる。しかるに遠く四国に分れた宇和島の舞踊では、今に至ってなお鹿頭時代の
旧態を保存しているのである。 北海道のアイヌは今もしばしば熊祭という事を行って....
「遠州地方の足洗」より 著者:喜田貞吉
旧幕末の頃に至り、皮細工・草履細工を廃し、足洗して農業に従事せし故、今日に於ては
旧態を知るものなく、一般民と同等の進歩発達を見るに至れり。 磐田郡□□□村□□....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れに選ばれたのがナポレオンである。 国民軍隊となった一七九四年以後も消耗戦略の
旧態は改める事がなかった。一七九四年仏軍は敵をライン河に圧して両軍ライン河畔で相....