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旧慣
「旧慣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧慣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
り、あるいは青年子弟の速了するところとなり種々の誤謬を世間に播布せられ、その言の
旧慣に反して新奇なるにより、老実なる父老あるいはこれを驚聞して国体に傷害ある邪説....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
久にとどまるわれらじゃないぞ、 愛しい人や美酒をとり上げるとは罪だぞ。 いつまで
旧慣にとらわれているのか、賢者よ? 自分が去ってからの世に何の
旧慣があろうぞ! ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
通過か否かの成り行きを待つのはつらいことだった。革命の国でありながら世にもっとも
旧慣|墨守《ぼくしゅ》の国たるこの国の、ごく古くからの習慣に従って、試験は七月に....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
現代の芸術家がほとんど思いついていないものであって、ワグナー派の伝統にしみ込んだ
旧慣墨守の批評家らが、否定してかかってるものであった。それは新しい作品だった。ベ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
おり感興を与えるテナーの小曲、などを通じてばかりだった。翰林院《アカデミー》式の
旧慣を墨守してる愚劣な作家らがローマという名をもち出すのを、あまりにしばしば聞か....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
文学的見解のみじめさ、官界|衒学者《げんがくしゃ》の暴君的専断、スコラ派の偏見、
旧慣、などがついにはフランスの大学をして牡蠣《かき》(愚人)の人工培養場たらしむ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
が正当だとは信じかね、万般の疑惑にとらえられ何をなしてるかもよくわからないでただ
旧慣にしたがって首を切っているということが、諸君にはわからないのか。諸君の先人ら....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
責任のあることを思い、深く心を悩ますのです。 ついに長年行われていた中元歳暮の
旧慣を廃し、絶対に問屋からつけとどけの物品を受けないことにして、ただちに問屋にそ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
た。かかる場合は世間にずいぶん多いことであるが、反古にも等しい証書を楯にしたり、
旧慣を墨守して本人の意思を束縛する時は、あたら有為の若者をして将来を誤らしめる事....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
必ずしもそうではなかった。寺石正路君の報告によれば、土佐では長吏はエタ頭として、
旧慣によって帯刀を許し、その下にエタ年寄、さらにその下に普通のエタがあった。東国....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
、あきらめの料理であって気の毒である。高いものは食えない、料理の工夫は知らない、
旧慣をあり難いものにして、自分たちはこれでよいのだとあきらめているからである。 ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
者多からず。聞くところによるに、当地は教育を受けたる男子は寺院に近づかず、ただし
旧慣によりて寺院の建築、修繕等には競いて納金すという。これより汽車に駕し、ペトロ....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
た。その他諸藩に於いても、特に規則立ちたる取締りという程の事もなく、大抵は彼らの
旧慣に任して、村方の雑役に服せしめたのである。したがって判断に困る様な問題の起っ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
部落の者が生きられるはずはない。元旦に禁裏の日華門に参じて、毘沙門経を読誦するの
旧慣を存した俗法師のある一派の者は、祇園社に属していわゆる犬神人となっていても、....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
の上位に立って、その支配の地位におったもののみが、皮剥製革の有利の事業を独占し、
旧慣のままに肉を喰ったというだけの、ただそれだけの理由によって、その身の穢れたも....