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「旧歓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旧歓の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
落さぬように茶の間から座敷へ持って出た。座敷には浅井君が先生を相手に、京都以来の旧歓を暖めている。時は朝である。日影はじりじりと椽《えん》に逼《せま》ってくる。....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
から晩まで懇切に連れて歩いて貰ったり、昔日《せきじつ》の紛議《ふんぎ》を忘れて、旧歓《きゅうかん》を暖める事ができたのは望外《ぼうがい》の仕合《しあわせ》である....
三四郎」より 著者:夏目漱石
ったいなくなる。そこで手紙が来た時だけは、しばらくこの世界に※徊《ていかい》して旧歓をあたためる。 第二の世界のうちには、苔《こけ》のはえた煉瓦造りがある。片....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
いたまいたる、そのころの本末を忘れたまわざるべければ。 鎌倉ちょう二字は二郎が旧歓の夢を呼び起こしけん、夢みるごときまなざし遠く窓外の白雲をながめてありしが静....
女難」より 著者:国木田独歩
の人々も同感であったろうと思う。その吹き出づる哀楽の曲は彼が運命|拙なき身の上の旧歓今悲を語るがごとくに人々は感じたであろう。聴き捨てにする人は少なく、一銭二銭....
雪の日」より 著者:永井荷風
う》が久しく別れていたその情婦|仇吉《あだきち》を深川のかくれ家《が》にたずね、旧歓をかたり合う中、日はくれて雪がふり出し、帰ろうにも帰られなくなるという、情緒....