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「旧臣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旧臣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
人をして検せしむると群賊皆傷つき死せり、王大いに感じ使人に封邑を賜い重用す、王の旧臣皆この男を妬み遠方から素性の知れぬ者が来て、旧功の士の上に出るは怪《け》しか....
佐橋甚五郎」より 著者:森鴎外
して鳴海《なるみ》まで出ると、秀吉の使が来て、光秀の死を告げた。 家康が武田の旧臣を身方に招き寄せている最中に、小田原《おだわら》の北条新九郎氏直《ほうじょう....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た。紺がすりの単衣に小倉の袴を着けて、白|足袋に麻裏の草履を穿いていた。伊達家の旧臣で、ただ一人この墳墓を守っているのだと云う。 わたしはこの男の案内によって....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
って、三河へ帰った家康だって土民のために危かったし、現に家康と同行していた甲斐の旧臣穴山梅雪は土民のためにやられている。 山崎の合戦の時、近隣の連中が陣見舞に....
運命」より 著者:幸田露伴
む。 八年春三月、工部尚書厳震安南に使するの途にして、忽ち建文帝に雲南に遇う。旧臣|猶錦衣にして、旧帝|既に布衲なり。震たゞ恐懼して落涙|止まらざるあるのみ。....
石狩川」より 著者:本庄陸男
ヤフロに二十九戸が予定されています、シライシ、テイネには、白河の家中片倉小十郎の旧臣百五十七戸が引きうつってまいります、ごらん下さい、あの開墾小屋を――樹幹をす....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
争いであった。兄の誠胤《せいいん》とよばれた子爵が幽閉され狂人とされていたのを、旧臣|錦織剛清《にしごおりごうせい》が助けだした――の錦織剛清であった。 遊女....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
形の主君の所為が、専らその因をなしていたといっても好い。人の好い主君は、阿諛する旧臣下や芸人の輩に取巻かれて、徒に遊楽の日を送り迎えていた。またそれよりもわるい....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
廃滅《はいめつ》したるその廃滅の因縁《いんねん》が、偶《たまた》ま以《もっ》て一旧臣の為《た》めに富貴を得せしむるの方便《ほうべん》となりたる姿《すがた》にては....
画道と女性」より 著者:上村松園
高松宮家へ御輿入になる徳川喜久子姫の御調度の一にお加えになるのだからと申すので、旧臣の総代として京都大学の新村博士が私のところに見えられ、御屏風揮毫の御依頼があ....
三国志」より 著者:吉川英治
という者の手に渡しましたと、有態に報告しておけ」 「あっ! ……では汝は、鴻家の旧臣だな」 「いま気がついたか。此方は県城の南門衛少督を勤めていた鴻家の武士で名....
三国志」より 著者:吉川英治
いないか。その証しはどうして見せるか」 袁紹がいうと、孫堅は、 「われも漢室の旧臣、なんで伝国の玉璽を奪って謀叛などせんや。――天地神明に誓ってさようなことは....
三国志」より 著者:吉川英治
を定め、宗廟を造営し、司院|官衙を建て増して、許都の面目を一新した。 同時に、旧臣十三人を列侯に封じ、自身は、 大将軍武平侯 という重職に坐った。 また....
三国志」より 著者:吉川英治
は細い鳳眼をかっとひらいて、 「めったなことを口外するな、朝廷にはまだまだ股肱の旧臣も多い。機も熟さぬうち事を行えば自ら害を招くような結果を見よう」と、声を以て....
三国志」より 著者:吉川英治
んだ。 南皮一城もここに滅ぶと、やがて附近にある黒山の強盗|張燕だとか、冀州の旧臣の焦触、張南などという輩も、それぞれ五千、一万と手下を連れて、続々、降伏を誓....