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「旧記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旧記の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門」より 著者:芥川竜之介
わざわい》がつづいて起った。そこで洛中《らくちゅう》のさびれ方は一通りではない。旧記によると、仏像や仏具を打砕いて、その丹《に》がついたり、金銀の箔《はく》がつ....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
得ざる一国民、一地方民の有史書前の履歴が分明するなり。わが国の『六国史』は帝家の旧記にして、華胄《かちゅう》の旧記、諸記録は主としてその家々のことに係る。広く一....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
た為に恐らくこの針を動かし得る人は此の世に無い筈だ、余の叔父さえも、数日来色々の旧記を取り調べて此の時計の捲き方を研究して居た、余は若《も》しや川から反射する夕....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
要』の中で浩歎して述べて居る。 「昔より天下の乱るゝことは侍れど、足軽といふ事は旧記にもしるさゞる名目なり。此たびはじめて出来たる足軽は、超悪したる悪党なり。其....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
べき額に上った。これではどうしても山地の人民が立ち行きかねるから、各村に存在する旧記古書類をもっと精密に再調査ありたいとの意味も認めてある。この請願書の趣意はい....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
名所の花一つを旧蹟もなくして果てようとしたを向島なる百花園の主人、故事をたずね、旧記をあさって、此処彼処からあつめきた山吹幾株、園のよき地を択りに択って、移し植....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
に烈しい。 アルプスにも似た例がある。近代氷河学の祖なるルイ・アガシイ先生は、旧記を調査して、偶々第十六世紀の宗教戦時代に、スイスの Valais の村民が他....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
髴させるではないか。沖縄本島では聞得大君を君主と同格に見た史実がない。が、島々の旧記にはその痕跡が残っている。 三 女軍 万葉および万葉以前の女性と....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
いい」 団十郎はこういうと煙管をポンと叩いたものである。 西丸の大廊下旧記によれば上覧芝居は二十八日とも記されているが、しかし本当は二十五日で、この時....
小説 円朝」より 著者:正岡容
、そうだ」 堅く圓朝は、心に肯いた。 翌日から一室に閉じ籠り、取り寄せた随筆旧記の類(いつにも父親の圓太郎なんか、見たこともなかったが、二代三代前から家に伝....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
まったく取りくずされてしまった。 それと同時に、姫山の古城は新しく改築された。旧記によると、城の東西がおのおの十町、南側十一町、北側七町、その中が内廓で、本丸....
妖怪学」より 著者:井上円了
るに、この法は三百年前よりすでに日本に伝わり、信長公はじめてこれを用いたること、旧記中に見えたりといい、あるいは徳川氏の代にこれを行いたること、古老の伝うるとこ....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
に、この法は三百年前よりすでに日本に伝わり、信長公はじめてこれを試みられたること旧記に見えたりといい、あるいは徳川氏の代にこれを行ったること古老の言に存せりとい....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
りて幕吏《ばくり》(支配勘定)となり事務に鞅掌《おうしょう》するの傍《かたわら》旧記を閲覧して『孝義録《こうぎろく》』の編纂《へんさん》をなせり。然れども文化《....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
町の名も一時廃せられようとしたが、居住者のこれを惜しんだ事と、考証家島田筑波氏が旧記を調査した小冊子を公刊した事とによって、纔《わずか》に改称の禍《わざわい》を....