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旧説
「旧説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
うど一の臂《ひじ》が縮んで他の臂が伸びる方へ通うと見えるから、猿は臂を通わすてふ
旧説あり、一|臂《ぴ》長く一臂短い画が多い。『膝栗毛』に「拾うたと思ひし銭は猿が....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
志』三二二)。誠に以て面妖な談《はなし》だが、鶏に縁ある日の中に三足の烏ありてふ
旧説から訛出したであろう。こんな化物|揃《ぞろ》いの噺《はな》しは日本にもあって....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
。私は、歌に「天の原ふりさけ見れば」とあるから、素直に天空を仰ぎ見たことと解する
旧説の方が却って原歌の真を伝えているのでなかろうかと思うのである。守部説は少し穿....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
かる可し。其他様々の陰陽説に就き、今日吾々が古人と為りて勝手自儘に新説を作れば、
旧説を逆にして陰陽を転倒すること甚だ易し。如何となれば新旧共に根拠なければなり。....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
学の新主義を唱うることなれば、新旧方円相容れずして世間に多少の反対論もある可し。
旧説は両性の関係を律するに専ら形式を以てせんとし、我輩は人生の天然に従て其交情を....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
遠を笑わざるをえない。世人殊に詩人、俳人、歌よみ、活け花師などは早速この間違った
旧説から蝉脱して正に就き識者の嗤笑《ししょう》を返上せねばなるまい。 昔からま....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
文明に達したるその源を尋ぬれば、疑いの一点より出でざるものなし。ガリレオが天文の
旧説を疑いて地動を発明し、ガルハニが蟆《がま》の脚の※搦《ちくじゃく》するを疑い....
「芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
の新見解である。この新見解は旧来のほとんど定説であったものを破壊するのであるが、
旧説ではギリシアから伝わったろうという、道筋における状態を考えずして、みだりにギ....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
谷蟆を以て蟾蜍と解し、蟾蜍が到る処に行き渡る事より、遍満の比喩に引いたのだという
旧説に囚われていたが為に、大体において蟆人の解釈には誤謬はないとしても、多少説明....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
|栲幡千々姫命と、稚日命・木花開耶姫命・豊玉姫命・玉依姫命だとしてあるが、果して
旧説承けるところがあるか否かわからぬ。 関東・奥州にはことに手長の社が多い。中....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
野人かつて「道鏡皇胤論」一編を京大史学会の雑誌史林の誌上で発表した事があった。要は道鏡が天智天皇の皇孫であるとの
旧説を祖述し、これによって道鏡に纏わる幾多の疑問を合理的に解説して、以て我が皇統....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
なっていた法隆寺の問題に関して甚大の注意が惹き起され、三十年前の不完全なる余輩の
旧説までが、しばしば再検討に附せられる様になった。ことに最近該寺建築物の根本的修....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。 かの近世星学の祖先たるコペルニクス、ガリレイ、ブルーノ等は、みなヤソ教の
旧説に抗して天文の新知識を与えたるものなり。かの近世哲学の祖先たるデカルト、スピ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、後世、諸説をよびおこしている。 天皇の勅、うむなく一死をささげて起ったとする
旧説と、いや彼も一類の悪党楠木だったにすぎない。天皇をかついで大いに覇を成し、栄....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
んする史料は、それはきりのないほど沢山なものはある。けれど諸書、判でおしたような
旧説や見馴れた材料でしかない。 また、むかしから余りにも有名な“七生報国”のこ....