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早世
「早世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
は盗賊《どろぼう》の汚名を受けこれを恥かしいと心得て入水《じゅすい》致した上は最
早世に楽《たのし》みはないと遺書《かきおき》を認《したゝ》め、家主《いえぬし》へ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
図があって、私たちは再び茶室へ入って行った。床の間の掛軸は変っていて、明治末期に
早世した美術院の天才画家、今村紫紅の南洋の景色の横ものが掛けられてあった。 老....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たのだ。 この十五代ほど四方八方からの誤解の中に立った人もめずらしい。前将軍の
早世も畢竟この人あるがためだとして、慶喜を目するに家茂の敵であると思う輩は幕府内....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
かには、さきに次女のお夏をうしない、三女に生まれたお毬という子もあったが、これも
早世した。どうかして今度生まれて来るものは無事に育てたい。そんな話が夫と二人ぎり....
「北斗と南斗星」より 著者:田中貢太郎
毒ですか、私は趙顔というのですが」 「そうかな、お前さんは、二十歳を過ぎないで、
早世をするよ」 少年はおどろいて旅人の前へ往って地べたへ顔をすりつけた。 「早....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
リックの天地を俳句に求めんとした。子規は手段に熱中していまだ目的に達しないうちに
早世した。そうして手段としての写生の強調がそのままに目的であるごとく思われて、だ....
「三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
いのがはっきりわからない。だんだん心細くなって来た。 昔の同窓で卒業後まもなく
早世したS君に行き会った。昔のとおりの丸顔に昔のとおりのめがねをかけている。話を....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
rutt)は Maldon からの M. P. として選出された。この人の長子は
早世し、次男の Joseph Halden Strutt(一七五八―一八四五)が....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
氏は大正女流中の年長者、墨絵の如く葛布の如き手ざわりの句風である。 二十幾歳で
早世したみさ子氏は、其性白萩の如く優雅純真。足の固疾に対してもすこしの不平もなく....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
いに店を人手に渡すことになりました。栄吉氏の弟に豊次郎という人があったが、これは
早世しました。妹のかね子という人は、女ながらなかなか確かりした人で、仕事も出来、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
りませんから、深く立ち入り、管々しくなることは避けたいと思います。 それに、最
早世を去った人などのことはとにかく、現存の人であって見れば、私と師弟関係があるだ....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
あらわすために、平和な、セレスチアルな音楽で終わらせたいと思っています。 私は
早世する兆しか、もはや老年期のような調和的なものがかきたいのです。ゲーテのあるも....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、それから四、五年後、演伎座の子供芝居で「伊勢音頭」の喜助をつとめたのを名残りに
早世した。 この子供芝居の第二回から中村又五郎がはじめて出勤したように記憶して....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の時代、一番親しくしたは二葉亭の易簀当時|暹羅公使をしていた西源四郎と陸軍大尉で
早世した永見松太郎の二人であった。殊に永見は同時に上京した同郷人であるし、同じ軍....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
じく大覚寺統の後二条院の皇子|邦良親王が立たれたので、後伏見院は憤怒された。邦良
早世ましましたので、後醍醐天皇は御自身の皇子を皇太子にと思召されたが、幕府は両統....