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早乙女主水之介
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早乙女主水之介の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
を知らぬ者のない、旗本退屈男《はたもとたいくつおとこ》と異名《いみょう》をとった
早乙女主水之介《さおとめもんどのすけ》だったからです。――屋敷は本所長割下水、禄....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ば》い遊ばしたことを、お詫びに参るのでござりまするか」 「詫びに行くのではない。
早乙女主水之介と知って匿まえと申しおったゆえ、直参旗本の意気地を立つるために、あ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
く抉られた三日月形で気がついたものか、その顔を蒼めて言い叫びました。 「さては、
早乙女主水之介じゃな!」 しかし、退屈男は無言でした。黙然と両手を懐中にしたま....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
て追いかけ、色めき立って必死に先廻りしようとしたに違いないのです。けれども、わが
早乙女主水之介は、カンカラと大きく打ち笑ったままでした。 「わはははは、ちと肝が....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
た。 「元禄さ中に力技修業を致すとは、下郎に似合わず見あげた心掛けじゃ。直参旗本
早乙女主水之介賞めつかわすぞ。そこじゃ、そこじゃ。もそッと殴れッ、もそッと殴れッ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
行も出来ぬ程客引き共がつけ廻って、うるさく呼びかけているのに、どうしたことかわが
早乙女主水之介のところへは、ひとりも寄って来ないのです。客としては元より上乗、身....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
「匂い違いじゃ。吉原の灯りの匂いよ。名犬はよく十里を隔てて主人の匂いを嗅ぎ知る。
早乙女主水之介夢の国にあって吉原の灯りの匂いを知るという奴じゃ。何はともあれ江戸....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
起き上がった今ひとりの人影が見えました。 眉間に傷がある。 誰でもない退屈男
早乙女主水之介でした。 「土左船、水死人はどんな奴ぞ?」 「心中者でごぜえますよ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
なく昼間|森田座で見かけたあの黒鍬組の小侍のひとりなのです。 「たわけがッ。傷の
早乙女主水之介を何と心得おるぞ。腰本治右の差図か!」 「そ、そ、そうなんでござり....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
浪華あたりにその姿を現すだろうと思われたのに、いとも好もしくいとも冴えやかなわが
早乙女主水之介が、この上もなく退屈げなその姿を再び忽焉として現したところは、東海....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
なりました。不審な鳥刺しの身辺に漂う疑惑は二の次として、弱きに味方し、強きに当る
早乙女主水之介のつねに変らぬ旗本気ッ腑は、人も許し天下も許す自慢の江戸魂でした。....