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早打ち
「早打ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早打ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、早駕籠だッ」 道々に景気のいい掛け声をバラ撒きながら、程たたぬ間に人足達は、
早打ち仕立ての一挺を軽々と飛ばして来ると、得意そうに促しました。 「どうでござん....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
こういうところでいくらでも効果的な材料の使い方があるであろうと思われるのである。
早打ちの使者の道中を見せる一連の編集でも連句的手法を借りて来ればどんなにでも暗示....
「源氏物語」より 著者:紫式部
暗く恐ろしい道を、臆病でない者が選ばれて来たのか、気味の悪い篠原道を馬もとめずに
早打ちに走らせて一時間ほどで二条の院へ帰り着いた。御前へ召されて出た時もひどく服....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
駕籠を拾って六郷の渡船場まで走らせ、川を越せば川崎、道中駕籠を宿つぎ人足を代えて
早打ちみたよう――夜どおし揺られて箱根の峠にさしかかるあたりで明日の朝日を拝もう....
「三国志」より 著者:吉川英治
ってしまえ」と、一喝に退けた。 時しもあれ、その時、彼の本領地の※州から、続々
早打ちが駆けつけて来て、 「たいへんです。将軍の留守をうかがって、突如、呂布が※....
「三国志」より 著者:吉川英治
ざしをして登って来た。 「兄上っ」 「なんだ、あわただしく」 「ただ今、県城から
早打ちが来ました。洛陽から天子の勅使が下向されるそうです」 「わしへ?」 「もと....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、不落の敵城を見つめたまま、独り沈思していると、吹雪を衝いて、陣へたどり着いた
早打ちがあった。 「河内の張楊は、呂布と交誼があるので後詰して、呂布を助けんと称....
「三国志」より 著者:吉川英治
はすでに、沂水関(河南省・洛陽郊外)をこえていた。 ※陽の太守|王植は、すでに
早打ちをうけとっていたが、門をひらいて、自身一行を出迎え、すこぶる鄭重に客舎へ案....
「三国志」より 著者:吉川英治
兮 俯シテ万里ノ山河ヲ観ル という二句まで書きかけたところへ、たちまち、一騎の
早打ちが、何事かこれへ報らせに飛んできた。 大宴満酔の折も折、席も席であったが....
「三国志」より 著者:吉川英治
かある?」と、たずねた。 許靖は早口に告げた。 「荊州が破れました。――今暁の
早打ちに依ると」 「なに。荊州が」 「呉の呂蒙に計られ、関羽は荊州を奪われ、麦城....
「三国志」より 著者:吉川英治
く手に収め、凱歌をあげて祁山へ曳いて帰った。 一方、渭水の司馬懿は、この急変を
早打ちで知ると、 「安からぬことよ」と、急に軍勢を催して、自身救援に赴いた。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
先々、島からも便りをしましょう。その都度、そもじの手から密々に、鎌倉表か六波羅へ
早打ちを飛ばして給も」 「こころえました。たとえ、隠岐の清高に、どんな異心があり....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の綺羅な人馬でうまっていたが、高時が、浜御所に入るやいな、そこには、六波羅からの
早打ちが、五騎も六騎も昨日から待っていた。 「なに、
早打ちどもが?」 高時は、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
にこそこへ見せて、官兵衛は鎧の脇緒を結びながら、 「いま参った姫路の父宗円からの
早打ちによれば、毛利勢は約二千から三千ほどの人数とある。小ざかしくも海面から未明....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
、千金も惜むなと申しやり、漸く手に入れたこの名鶉を、道中二人の鶉師が付きッきりで
早打ち駕を打たせ、昨晩、江戸へ到着いたしたばかりなので。はい、夜明けも待ちかねて....