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早暁
「早暁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早暁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「入れ札」より 著者:菊池寛
その他三名 時所 上州より信州へかかる山中。天保初年の秋。 情景 秋の日の
早暁、小松のはえた山腹。地には小笹がしげっている、日の出前、雲のない西の空に赤城....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
その
早暁《そうぎょう》、まだ明けやらぬ上海《シャンハイ》の市街は、豆スープのように黄....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
の日は、実にその翌日の暁かけて決行されるのであったから。 それは何? 翌日の
早暁、帝都の西郊から毒|瓦斯フォルデリヒトを撒きちらし、西風にこれを吹き送らせて....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
警視庁の活動は、はじまった。死体は即刻大学へ廻され、剖検された。結果としてその
早暁二時と三時との間に殺害されたことが判明した。死因は刺殺で、刃物は美事に心臓に....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三十日 ◯昨夜は天竜川口で、敵米艦隊の艦砲射撃がかなりあったらしい。 ◯きょうは
早暁から艦載機飛来。夕方に終ったかと思ったが、夜に入っても三十機ばかり押しよせた....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
き事を進言したけれども、陶用いず、城攻めは、十月|朔日に定まっていた。その朔日の
早暁に、元就が殺到したわけである。 元就は鼓の浦へ着くと、乗っていた兵船を尽く....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
を脅威することが出来るのである。所謂兵家の争地である。 だから、光秀は十三日の
早暁中央軍第二陣の大将松田太郎左衛門に二千人の兵を附して、その占領を命じた。 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
米石日に高く、目も当てられず。実に戦国の習い、是非もなき次第にこれあり候。八日の
早暁にいたり、御触れの文面左の通り。 一、異国船万一にも内海へ乗り入れ、非常の注....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
不思議もないとして、七月十九日前後の消息を伝えてある。 池田屋の変は六月五日の
早暁のことであった。守護職、所司代、および新撰組の兵はそこに集まる諸藩の志士二十....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
んな夢を見ることもあるものか。そう彼は考えて、まだ寝床からはい出すべき時でもない
早暁の枕の上で残った夢のこころもちに浸っていた。いつでも寝返りの一つも打つと、か....
「魚服記」より 著者:太宰治
のために朝から山があれて小屋のかけむしろがにぶくゆすられていた日であった。父親は
早暁から村へ下りて行ったのである。 スワは一日じゅう小屋へこもっていた。めずら....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
場に準備を施す権利がある。そうでしょう。――もっとも幽霊学士を迎えるのは夕刻から
早暁までの暗い時刻に限るわけだから、僕の註文する仕度は、今日の夕刻までに完成して....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
老巧の弥太郎のいう通り、さすがの荒鷲も青天の白昼には余りに姿を見せないで、多くは
早暁か夕暮れに飛んでくる。殊に雁や鴉とはちがって、いかにそれが江戸時代であっても....
「泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
れど、この賃銀のうちから親爺に頭をはねられ、また難工事は頭割りとなっているから、
早暁から夕方まで働いたところで、一日金一円の収入を得るというのは甚だ困難であると....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。これより直航して南アフリカ・ナタール州ダーバン港に向かう。 二十七日、曇晴。
早暁より山影を見ず。終日、雲波深所に向かいて西走す。夜、余興会あり。 跋渉濠陽山....