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早朝
「早朝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早朝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
は病ありと言伝える。さらぬだにその年は九分九厘、ほとんど皆既蝕と云うのであった。
早朝日の出の色の、どんよりとしていたのが、そのまま冴えもせず、曇りもせず。鶏卵色....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
島と云った態だ。 つい口へ出た。(蜻蛉が大層飛んでいますね。)歯医師が(はあ、
早朝からですよ。)と云ったがね。その時は四時過ぎです。 帰途に、赤坂見附で、同....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
見える。 「お蝋をあげましてござります。」 「は。」 僧は中腰に会釈して、 「
早朝より、ようお詣り……」 「はい。」 「寒じが強うござります、ちとおあがりにな....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
いる、清川謙造氏講演、とあるのがこの人物である。 たとい地方でも何でも、新聞は
早朝に出る。その東雲御覧を、今やこれ午後二時。さるにても朝寝のほど、昨日のその講....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
じゃあ滝さん、もう、ここから帰っておくれ、ちょうど人目にもかからないで済んだ。」
早朝町はずれへ来て、お兼は神通川に架した神通橋の袂で立停ったのである。雲のごとき....
「明日」より 著者:井上紅梅
皆ひっくるめて衣套の中に押込み、戸締をして寶兒を抱えて何家の方へと一散に走った。
早朝ではあるが何家にはもう四人の病人が来ていた。彼女は四十仙で番号札を買い五番目....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
――後でこれを聞きました。 私は眠るように、学校の廊下に倒れていました。 翌
早朝、小使部屋の炉の焚火に救われて蘇生ったのであります。が、いずれにも、しかも、....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
る位、もっとも十九の時|児髷に結った媛で、見る者は十四か五とよりは思わなかった。
早朝上野の不忍の池の蓮見に歩行いて、草の露のいと繁きに片褄を取り上げた白脛を背後....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
おくれ、大事な体だ。」 といったので、五助作平、腰を抜いた。 この事実は、翌
早朝、金杉の方から裏へ廻って、寮の木戸へつけて、同一枕に死骸を引取って行った馬車....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
上、いかんともこれが鑑定を試みんと決心せり。(未完) かくて予は、去月二十五日
早朝東京を発し、その夕甲州北都留郡上野原村に着して、その夜はここに一泊し、あらか....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
、いかんともするあたわず。よって、その卒去の情況を子細に尋問すれば、二月二十八日
早朝、父、故人某のもとに訪問せんと、平素のごとく家を出発せしが、途次、某川のそば....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
を売り、進物の用に備う。これけだし、ヤソ蘇生を表する意ならん。 当日、寺院には
早朝よりパンとブドウ酒の供養あり。信者争って寺にまいり、その供養の分配を待つ。あ....
「西航日録」より 著者:井上円了
扇風を用う。 三十日(日曜)午後、驟雨一過。その翌日はすなわち十二月一日なり。
早朝、雲際に山影を認む。これアンナンの南端なり。ホンコン以来、日一日より炎威相加....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
十六日(日曜)、晴れ。ヤソ昇天日なれども、日本船なれば、船中にて礼拝式を行わず。
早朝よりフィリピン群島を望見して進航す。 晴波涼月汽声閑、船向何処影、摩尼拉海呂....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
塗られて笑い者になったり、返事の仕様が悪いと小言を食ったりした。寒中のふき掃除や
早朝の門前掃除で手足はしもやけで赤ぶくれになった。特に意地が悪かったのは備中の笠....