早縄[語句情報] »
早縄
「早縄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早縄の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
表へころげ出した。彼は必死にいどみ合ったが、捕り方ふたりの為に組み敷かれて、更に
早縄をかけられて、門前に引き据えられた。 「なにしろ暗くっちゃあ、面《つら》が見....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。芒の葉に切られて、敵も味方も、頬や手足に幾ヵ所の擦《かす》り疵を負った。二人が
早縄をかけて立ち上がる時、犬は半七らを導くように吠えて走るので、芒のあいだを付い....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い。一人は半七のふところへはいって、うしろの柳の木へぐいぐいと押し付けた。一人は
早縄を半七の手首にかけた。 「馬鹿野郎、明きめくら……。人違げえを知らねえか」 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
端に、半七は飛びかかって其の腕を押えた。六蔵の手は匕首《あいくち》を握ったままで
早縄にかかってしまった。蒼くなってすくんでいる良次郎を見かえって、半七はしずかに....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
野羽織を着て、両刀を手挟んだ。持物は鳶色ごろふくの懐中物、鼠木綿の鼻紙袋、十手|
早縄である。文吉も取って置いた花色の単物に御納戸小倉の帯を締めて、十手
早縄を懐中....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に八の字の目印と、町役所と認《したた》めたそれぞれの弓張提灯を携え、衣類、十手、
早縄まで取揃え、牢を破って乗越えた上に、これらの道具立てで、捕手の役人になりすま....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
治郎其の方ことは吟味中|揚屋入を申付ける」 左右に居ります縄取の同心が右三人へ
早縄を打ち、役所まで連れ行きまして、一先ず縄を取り、手錠を箝め、附添の家主五人組....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
ゃった。そこで何処の牢屋へ入れなさったか」 「馬鹿な。牢へ入れたら事の破れじゃ。
早縄をかけたまま横の山道へ担ぎ込んで、懐中物を取上げてみると案の定、蔵元屋の身上....