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早舟
「早舟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早舟の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
よ」 「よしッ。来い! ひと狂言、あざやかなところを書いてやらあ。伝六、小梅まで
早舟の用意だッ。早く仕立てろッ」 「ちくしょうめ。さあおいでだぞ。金に糸目はつけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
川の流れを横切るのだからそうもいかないが、かなり勢いこんで彼方《かなた》の岸から
早舟が飛んで来るのを認めました。続いて通常の渡し船が、スロモの腰を上げて、こちら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
王国の総理であり、参謀総長を兼ねていたはずの不破の関守氏が、急に水上の人となり、
早舟の急がせ方はこうも急調なるにかかわらず、語るところのものは頗《すこぶ》る悠長....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
飛ばせて江戸へ注進に及んでいる最中でしょう。館山、北条あたりの海上からも、幾多の
早舟が飛び出すところを見れば、船手からの注進をも急ぐものと見える。 一方、黒船....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
半纏《しるしばんてん》の頭《かしら》なども交《まじ》っていて、幾艘《いくそう》の
早舟《はやぶね》は櫓《ろ》の音を揃《そろ》え、碇泊《ていはく》した荷舟《にぶね》....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、藩の方々が、彼方の浜に立ち並んで待ちうけておられるし、早速に、船手の者が一名、
早舟を漕ぎ出して、武蔵様を迎えに行った」 「ではなおさらのこと。そう人目をはばか....
「三国志」より 著者:吉川英治
おいたとおり、決死、敵前に駆け上がるべく、合図の旗を檣頭にかかげた。 百余艘の
早舟は、たちまち、江上に下ろされて、それに二十人、三十人と、死をものともせぬ兵が....
「三国志」より 著者:吉川英治
ます」 「えっ、荊州へ……。た、たれが報らせてきた、そのようなことを」 「孔明が
早舟を飛ばして、自身、呉の境まで注進に来たのです。荊州の危機、今に迫る。国もとへ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
さいごの“決”は、やはり高時に仰ぐわけなので「――ともあれ、ご参籠先の江ノ島へ、
早舟でお知らせだけでも」という動議も出たが、結局、早打ちの使者どもを、浜御所まで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
島義政なんども、みな、人数をあげてお出迎えに出ておりますが」 「いや、それへは、
早舟を一そう遣って、云々の由を、沙汰がえ申しておけばよい」 「は」 「赤間から府....