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早見
「早見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
のなかで停止していた。思想は書棚を埋める壁土にしか過ぎなかった。壁にかかった星座
早見表は午前三時が十月二十何日に目盛をあわせたまま埃《ほこり》をかぶっていた。夜....
「銀河鉄道の夜」より 著者:宮沢賢治
、銅の人馬がゆっくりこっちへまわって来たりするのでした。そのまん中に円い黒い星座
早見が青いアスパラガスの葉で飾ってありました。 ジョバンニはわれを忘れて、その....
「行人」より 著者:夏目漱石
すぐらいな程度に過ぎなかったけれども、――とにかくこの美しい看護婦から自分は運勢
早見《うんせいはやみ》なんとかいう、玩具《おもちゃ》の占《うらな》いの本みたよう....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
齢、戸籍、死因を六号活字で一行ずつに書くことがある。簡潔明瞭の極である。また泥棒
早見《どろぼうはやみ》という欄があって、どこへどんな泥棒がはいったか、一目にわか....
「芽生」より 著者:島崎藤村
草屋根、土壁、柿の梢《こずえ》、石垣の多い桑畑などは汽車の窓から消えた。小諸は最
早見えなかった。 この旅には、私は山から種々ななものを運ぼうとする人であった。....
「新生」より 著者:島崎藤村
》に旧《ふる》い駅路の跡は変っていた。母の生れた村まで行くと、古い大きな屋敷は最
早見られなかったが、そこには義雄兄の留守宅があって、節子の母親が祖母さんと二人で....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
なら助けをも呼ぶ可き場合だろうが秀子は別に声も立てず、唯逃れようと悶く許りだ、最
早見て居る場合でない、余は飛んで行って横手から長三を突き飛ばした、自分ながら我が....
「振動魔」より 著者:海野十三
。 どの位、時間が経ったのか。彼が再び気がついたときには室内に白石夫人の姿は最
早見えなかった。 (兎に角、うまく行った。真逆、なにがなんでも、音響振動で夫人に....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
平たい甕の水を雨が乱れ撲って、無数の魚児の※する様に跳ね上って居たが、其れさえ最
早見えなくなった。
「呀、縁が」
と妻が叫んだ。南西からざァっと吹かけて来て、縁....
「殺された天一坊」より 著者:浜尾四郎
遊ばしたのでございます。ただ、何と申しましても以前のようなあの明るさ華やかさは最
早見られませんでしたけれども。そうして矢張り折々は何となく暗い顔をなさるのでござ....
「婦人指導者への抗議」より 著者:与謝野晶子
九一九年も今は過去に属してしまいました。そして私たちがこの新春を迎えることは、最
早見苦しい旧吾を重ねることでなくて、ひたすらみずみずしい新吾を自ら生むことである....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
る。やはり此巻(二五二六)に、「待つらむに到らば妹が歓しみと笑まむすがたを行きて
早見む」というのがあり、大に似ているが、この方は常識的で、従って感味が浅い。なお....
「銀河鉄道の夜」より 著者:宮沢賢治
》の人馬がゆっくりこっちへまわって来たりするのでした。そのまん中にまるい黒い星座
早見《せいざはやみ》が青いアスパラガスの葉《は》で飾《かざ》ってありました。 ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
勝法《システム》には、たとえばシャルル・アンリの倍賭法《パロリ》、アランベエルの
早見法《バレエム》、ウエルスの|勝ち乗り法《モンタント》なぞと、およそ小《こ》一....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
れだが、天保八年は――これもまた丁《ひのと》の酉! 年齢|干支《かんし》九星|
早見弁《はやみのべん》。こうだ。 お鈴――文久元年、かのとのとり、四緑、木星、柘....